WBC世界バンタム級王者・山中慎介が、超早期決着を予告した。同級1位ルイス・ネリとの13度目の防衛戦(報知新聞社後援)の調印式が13日、京都市内で行われた。連続防衛の日本タイ記録がかかる王者は「一瞬で試合が終わるかもしれないので、しっかり見ていてほしい」と自信を示した。妻・沙也乃さん(32)が夫の素顔を語った。

 山中は家庭ではどんな表情を見せるのか。妻の沙也乃さんは「家では普通の人。(父親としては)すごくいいと思う」と話す。10年夏の山中の祝勝会で出会い、11年春に交際。12年4月24日に結婚した。同年10月には豪祐君(4)、14年3月には長女・梨理乃ちゃん(3)の子宝にも恵まれた。

 子供の泣き声に「集中できない」と漏らしたこともあったが、すっかり変わった。今回の世界戦が約2週間に迫った休日、豪祐君を連れて近所の公園へザリガニ釣りに出かけた。「以前は(試合が近づくと)『休みたい』と言って、私が遊びに連れて行ったのですが。主人は息子とよく相撲を取るけど、(減量などで)きついはずなのに『じゃあ1回ね』とやってくれます」

 満点パパに“ダメ出し”もする。「家事はしません。ポストの郵便物を取ってくるくらい。(不満は)やりもしないのに口を出すこと。夫婦げんかもしますよ」。閉所恐怖症なのか、しばしばトイレの扉を全開にして用を足すことがあり「お願いだから閉めてと言っているんですが、全く気にしていない」と笑う。何でも言い合えるのは仲のいい証拠。「毎日、友達みたいにキャッキャ、やっていますよ」

 山中は試合前、家族と離れ1週間ほどホテルに泊まる。沙也乃さんは試合前の入場時、心身ともに極限まで研ぎ澄まされた夫の姿を見て、ハッとする。「他人の気がします。それくらい家と違いますね」。命がけの世界に生き、勝利を重ねる夫に尊敬の念がわき上がってくる。(特別取材班)