今大会の日本勢第1号となる銅メダルに輝いた男子モーグルの原大智(20)=日大=が14日、男子代表チームとともに羽田空港に凱旋(がいせん)帰国し、3月3日のW杯秋田・田沢湖大会で凱旋試合に挑むと明かした。

 国際大会の初表彰台が五輪だった原は、自身初のW杯表彰台には「初めての五輪でたまたまと言っていいぐらい。ベストは尽くしますけど、結果がまた出せるとは全然思ってないです。本当に結果がまた出せたらいいなって思ってます」と謙遜気味。「皆さん期待するかも知れないけど、できるだけ応えたいなってす〜っごい思います。けど、期待しすぎると失望させてしまうので、そんなに期待しないで下さい」と苦笑いした。

 帰国直後には初めて写真撮影を求められ、メダルを「すっごい実感した」と原。「こんな僕でも大勢の方が見てくれる。ちっさいころ有名になりたいと思っていたので、有名人にチョコッと近づけたのかなと思います」とはにかみ、「(首から下げたメダルは)重かった。ただ、このメダルだけの重さだけじゃなくて、人のいろんな思いが詰まっているんだなって瞬間を僕の人生で体験できたのがすごいうれしかった。モーグルという競技を皆様あまり知らないと思うので広められたかな」と話した。

 韓国では空港行きの帰りのバス車内で泣いたという。「精神的に荷が下りたのか、SNSを見てたら、他のチームメートとのいままでの練習を振り返ったらすごい涙が出てきて、本当にやったんだなって思いました」。

 13年8月に27歳の若さで他界した恩師・平子剛コーチにも触れ、「(墓前に)メダルの報告と感謝の気持ち、そして次は金メダルをと、熱い気持ちを伝えたいですね」と語った。

 10位に終わり、五輪引退を表明した3大会連続出場の遠藤尚(27)=忍建設=らチームメートも悔しさを忘れ、原のメダルを素直にたたえた。遠藤は「僕個人としてもメダルは取りたかったけど、原のメダルは、日本チームとしてはメダル以上の価値があった。この先、僕が引退した後にメダルが取れるチームになれると思う」と喜んだ。

 代表チームとしても成長。ベテランの遠藤は「僕が入った頃と今大会はまるで違った。(当時は)勝てる人は一握りだったし、チームとして取りに行くというメラメラ感がなかった」と振り返り、五輪までバチバチに争った合宿も明かした。 「1日1日がストレスがかかる合宿だった。全員が自分のメダル、人のメダル、位置まだ気にして、誰が何時に起きて出て行ったのか、げた箱をチェックするようなことしてしまうぐらいのことをしてきた。それが良かったと思う」。

 金メダル候補として期待されながら11位に終わった初出場の堀島行真(20)=中京大=ら若手へ、遠藤は「チームとしては本当は金メダルが欲しかったけど、ソチから4年でここまで成長できたのであれば、次の4年後はきっと金メダルを取れる」とエールをおくり、空港を後にした。