巨人から戦力外通告を受けた寺内崇幸内野手(35)が引退を決断したことが11日、分かった。1日に通達されて熟考。「もともと他球団で野球をやる考えはなかった。12年間もジャイアンツでプレーできて感謝しかないです。やりきりました」と区切りをつけた。

 社会人・JR東日本時代から練習の鬼。試合で打てなかった日、悔しくて室内練習場で深夜3時までマシン打撃を行っていたらその場で寝てしまい、翌日に3安打した逸話の持ち主。2007年、巨人に入団。内野をどこでも守る貴重な存在で、捕手の練習もやった。

 公式戦通算5本塁打も、13年CSで広島・前田健太、日本シリーズで楽天・田中将大から本塁打を打った。昨年9月5日の中日戦(松本)では左翼場外サヨナラ弾。走攻守でチームを支えたが今年は足の故障もあり1軍出場がなかった。

 最も印象に残っている試合は、二塁手で出場した13年7月15日の阪神戦(甲子園)。初回先頭・西岡の二塁ベース寄りのゴロを逆シングルで好捕。坂本にグラブトス、坂本が一塁送球してアウトにした美技を挙げた。「同期入団の勇人と2人で連係してできた。しかも土のグラウンドで。気持ち良かった」。記録より記憶に残る名プレーヤー。完全燃焼してユニホームを脱ぐ。

 ◆寺内 崇幸(てらうち・たかゆき)1983年5月27日、栃木市生まれ。35歳。栃木工―JR東日本を経て2006年大学生・社会人ドラフト6巡目で巨人入団。通算670試合、打率2割1分8厘、5本塁打、39打点。13年に出場辞退した中日・ルナに代わり球宴出場。当時の原監督が「セ・リーグを代表するスーパーサブ」と選出。177センチ、73キロ。右投右打。