◆明治安田生命J1リーグ第28節 大分1―0川崎(21日・昭和電工ドーム大分)

 明治安田生命J1リーグで、優勝に王手をかけている首位の川崎は大分に0―1で敗れ、史上最速Vはお預けとなった。前半34分に主将のDF谷口彰悟(29)が一発退場。PKで先制ゴールを許し、最後まで取り戻せなかった。22日にG大阪が浦和戦に引き分け以下に終われば、J1史上初めて試合がない日に優勝が決定。G大阪が勝利すれば、25日の直接対決(等々力)に持ち越される。

 寒風吹きすさぶ大分で、厳しい結果が待っていた。勝てば優勝が決まる大一番で、前回8月の対戦ではわずかシュート1本に抑えた大分に0―1の敗戦。今季3敗目を喫した鬼木達監督(46)は「応援してくださった方々の期待に応えられずに悔しい。選手は1人少なくなっても、最後まで点を取る姿勢を出してくれた」と前を向いた。

 序盤から積極的にボールを動かす大分にペースを握られた。前半34分、MF野村に背後を取られた主将の谷口が、ペナルティーエリア内で手を使って倒し、一発退場。PKを野村に決められて苦しい状況に陥った。後半開始から今季12得点を挙げているルーキーMF三笘を投入。数的不利ながら相手を押し込んだが、ゴールが遠かった。

 18年にリーグ連覇した際はC大阪に敗れたが、2位の広島も敗れたために決定。だからこそ、今回は自力Vにこだわってきた。MF大島は「監督から『勝てば優勝というのはこの一発しかない』と伝えられ、モチベーションも高かった。それで勝てなかったのが残念」と肩を落とした。

 初の“珍事”が起こる可能性がある。22日に勝ち点が17離れている2位のG大阪が浦和戦で引き分け以下に終われば、川崎の優勝が決定。J1史上初めて試合がない日に優勝が決まる可能性がある。例年、優勝や昇降格が関わるラスト3節は同日に開催する。だが今回はまだ5試合を残している状況。川崎が“強すぎる”ことによって生まれた現象と言える。

 川崎は22日は完全オフで、25日にG大阪との直接対決が控えることから、クラブハウスに集まってのテレビ観戦なども行わない。「他のチームのことを考えるのではなく、自分たちにフォーカスしようと言っている。明日のG大阪というより、次に戦うG大阪に向けて心はある」と指揮官。どんな形で決着しようが、川崎の功績は色あせない。(井上 信太郎)

 ◆川崎の優勝条件 勝ち点72の川崎は、同55のG大阪が、22日の浦和戦で引き分け以下に終われば優勝が決まる。G大阪が勝利した場合は、25日の等々力での直接対決に持ち越される。この試合で負けなければ、川崎の2年ぶり3度目のリーグ優勝が決定する。