◆スピードスケート 全日本選抜競技会八戸大会第2日(21日、青森・YSアリーナ八戸)

 女子1000メートルは高木美帆(26)=日体大職=がリンク新記録の1分14秒89で優勝した。小平奈緒(34)=相沢病院=が0秒86差で2位。男子1000メートルは藤野裕人(26)=ジョイフィット=が1分9秒26で制し、新浜立也(24)=高崎健康福祉大職=が0秒02差で続いた。マススタートは男子が土屋良輔(25)=メモリード=、女子は小坂凜(18)=三重県スポーツ協会=が1位となった。

 高木美はタイムが出にくい条件をものともしなかった。同走に約10秒の大差をつけた独走。アウトスタートで一度も背中を追えない展開だったが「同走者が誰であっても自分のレースをすることに変わりはない」と冷静にラップを刻んだ。1分14秒89に「最低限リンクレコードは出したいと思っていた。タイムと順位は目標にしていたものを残せた」と及第点を与えた。

 これまで世界屈指のオールラウンダーとして、短距離から中長距離までレース数を重ねて成長につなげてきた。だが「毎シーズン、レースをたくさんしてきて1、2月で精神的に疲れてしまう部分が少なからずあった。年齢も重ねて体も変わってきて、経験を積みにひたすら全力で出続けるのとはステージが変わってきている」と自己分析する。

 今季はナショナルチームのデビット・ヘッドコーチと相談しながら、ここまでは1大会で2種目までに抑えている。「先のことも踏まえて、どういうチョイスをするかは考えている。全て北京(五輪)につながるようにと意識している」。コロナ禍で年内のW杯が中止となった。国際大会の枠取りやポイントを意識する必要がなくなったからこその「一つのトライ」だ。

 夏場は故障の影響で十分な練習が積めなかった時期もあったが、体の状態も上向きだ。「レースが少ない分、一本一本さらに集中していこうという気持ち」。新たなアプローチで、北京に向けた進化の方法を探っていく。(林 直史)