J1町田は15日、東京・町田市内で次戦の柏戦(17日・Gスタ)へ向けた非公開練習を行った。柏は現在首位の鹿島と勝ち点1差の2位。今季唯一で最少の1敗を記録している、リーグ屈指の「負けないチーム」としては今季君臨している。パスサッカーを軸にした攻撃的なスタイルと、リーグ最少失点(10点)を誇る堅守との対戦に「次は優勝候補の筆頭と言ってもおかしくないチーム。それくらい完璧に仕上がっている。攻撃をいかに我々がタイトに守備して阻止し、チャンスをものにできるかの攻防になる」と見据えた。

 町田も昨季リーグ最少失点(34点)を記録するなど、堅守を武器とした「負けないチーム」を掲げてきたが、首位に立った第9節の川崎戦(2△2)以降はリーグ戦7戦で1勝のみと苦戦。守備も終盤やクロスからの失点が増えて、ここ2試合は複数失点を記録している。黒田監督も「去年で言うと、(前半戦は)クロスからの0だった。でも、今年はもう4つある。アディショナルタイムなんかにも失点しているけど、去年は年間を通じて0だった。その時間における集中力や、やるべきことを最後まで徹底するところに甘さや緩さがあるから失点している」と話す。

 前日の公開練習では途中からFW陣とそれ以外に分かれ、FW陣以外は黒田監督を中心にクロスからの守備をみっちり確認した。さらに、これまでは失点シーンを振り返ることが多かったが、今回は「今までの映像の中で0で推移していったゲームや、ちょっといいイメージの映像を何個か出しながら」と、球際やクロスに対する良い対応が出来ていた際の映像を2〜3分ほどにまとめて、ミーティングで選手に共有した。黒田監督は「これをやっていたから0で抑えられていたよねと。自分たちのやるべきこと、個人によってもやれた場面と、やれなかった場面を個人でも自覚できていると思う。そこをもう1回自分たちで自覚をさせるために、またはイメージを共有させるために、良かった時の映像を作ってもらった」と意図を説明した。

 ホームでは今季6試合戦って1勝1分4敗。後半アディショナルタイム(AT)にミスから決勝点を許し就任初の3連敗を喫した湘南戦、DF望月ヘンリー海輝のプロ初得点で先制するも最終的に後半ATに逆転負けを喫した京都戦(1●2)と、特に直近2試合はショッキングな負け方をしている。黒田監督も両試合後には憔悴(しょうすい)の色を隠さず、会見では時折言葉を詰まらせながら言葉をつぐんでいた。しかし、この日は表情も穏やかになり、声には語気が戻っていた。

 「チャレンジャーとして果敢に挑戦して、失敗を受け入れて、反省して、チャレンジをしていくことを毎年積み上げて、それが町田のサッカーとして強さを維持していくことになる。後に強いクラブになるために、今はその坂を上っている。急な山を登っていると理解しないと。みんなが注目してくれる、もっと応援してくれる人がもっともっと増えた時に、真の優勝争いが出来るようになれればいいなと思う」

 昨季の敵地柏戦(1△1)では後半ATにPKを獲得して追いつく、粘り強さを発揮した。町田らしさを発揮しリーグ4戦ぶりの勝利、そして9戦ぶりのクリーンシート(無失点)を狙う。