【大樹】「誰もやったことがないことができる」「最高の会社なんですよ」―。小型ロケット「MOMO(モモ)」を打ち上げたインターステラテクノロジズ(IST、稲川貴大社長)は社員14人、平均年齢30歳のベンチャー企業。いずれもロケットが好きで、人口5700人の大樹町に集結した。創業から4年半。果敢な挑戦者たちの“素顔”は―。

 「失敗できない。最終調整の2週間は本当にきつかった」。エンジン点火装置を担当した京都府出身の堀尾宗平さん(24)は、完成した機体を前にしみじみと語っていた。「少数精鋭のスペシャリスト集団」(稲川社長)は7月30日の初打ち上げで、ぐっと宇宙に近づいた。

 ISTは2013年1月、大樹町芽武の牧草地帯に本社を構えた。大樹町農協の店舗だった建物で工作機械は中古品ばかり。まさに小さなマチの小さなベンチャー企業だが、社員は口々に「最高の会社です」と語る。14人の経歴はさまざまだ。大学院在学中のエンジニアもいれば、出世コースを捨て、ロケット開発に加わったベテランもいる。共通点は「面白い」との思いだ。