ばんえい競馬で歴代最多勝記録を更新し続けている藤本匠騎手(55)が、前人未到の通算4千勝達成まであと8勝に迫っている。今月中にも達成する可能性が高く、ファンや関係者は今か今かと悲願の日を待ちわびている。

 藤本騎手は札幌市出身。馬主だったおじの勧めで中学卒業後、15歳でばんえい競馬の世界に入った。6年間の厩務(きゅうむ)員生活を経て1983年に21歳で騎手デビューした。

 馬の個性を熟知し、一瞬の勝機を逃さないレース運びで着実に勝利を重ね、2010年にはばんえい競馬史上2人目の3千勝を達成。12年9月には「ミスターばんえい」と称された金山明彦元騎手(現調教師)が持つ当時の最多勝記録3299勝を塗り替える3300勝に到達した。

 デビューから34年で迎えた今シーズンは通算3950勝からスタート。勝利への執念や長年蓄積してきた技術は衰えることなく、7月31日現在で全21騎手中3番目に多い勝利数を残し、騎乗数も歴代最多の3万9回を数える。藤本騎手は「騎乗を任せてくれる馬主や、いい馬を育てている調教師の皆さんのおかげ」と感謝を口にする。