全力で一塁ベースを駆け抜けた。セーフになりたい一心で無意識に走っていた。大谷が復帰後初めて全力疾走を“解禁”した。

 3試合連続となる4番(DH)での出場。2安打した後の第3打席だった。六回一死走者なし。高いバウンドでの遊ゴロに体が反応した。「セーフになれる感覚があったので」と大きなストライドでスピードに乗った。最後は右足を伸ばしてベースを踏み込み、そのまま駆け抜けた。

 微妙なタイミング。セーフにも見えたが、判定はアウト。大谷は苦笑いを浮かべ、栗山監督は一塁塁審に抗議。それだけ際どいプレーだった。

 昨秋に右足首を痛め、一時は指揮官から全力疾走と右足でベースを踏むことを禁じられた。開幕直後には左太もも裏を肉離れ。長期離脱を余儀なくされた。

 全力疾走は走塁時の不安が払拭されつつあるという証拠でもある。大谷は「だいぶ良くなってると思います」。栗山監督も「あすは怒るよ」と冗談めかしながらも「やっと体の状態が上がってきた」と評した。すでに打者ではフル出場が可能。あとは今季2度目の登板に向け、さらに状態を上げていくだけだ。(神馬崇司)<道新スポーツ8月4日掲載>