プロ野球北海道日本ハムファイターズの新球場を核に商業施設などを併設するボールパーク(BP)構想を巡り、北広島、札幌両市が提案した三つの候補地のうちどこに決まるかに関心が高まっている。球団は「アジアナンバーワンのBP」を目指していることから、にぎわい創出が期待できる半面、交通渋滞などのマイナス面もありそうだ。候補地周辺の人たちはどう感じているのかを聞いてみた。

■北広島 土地投資の問い合わせ

 昨年12月、BP誘致に真っ先に手を挙げたのが北広島市だ。候補地のきたひろしま運動公園予定地(36・7ヘクタール)に近い住宅地・共栄町。庭仕事中の60代男性は「球場が来たら年間シートを買って、好きな時に観戦したい」と笑顔で話した。

 市内の不動産会社KCマネジメントの高田直之社長(45)は「球場ができた場合、共栄町の地価は最大5割上がる可能性がある」と予想。同社には、既に投資目的とみられる問い合わせが寄せられているという。

■旧産業共進会場周辺 経済効果を求める声

 4月には札幌市が候補地2カ所を球団に示した。旧道立産業共進会場に学校法人八紘(はっこう)学園の所有地を合わせた土地(豊平区、12・7ヘクタール)は、今の球団本拠地・札幌ドームから2キロほど。その中間で暮らす住民でつくる東月寒羊ケ丘町内会の溝渕忠雄会長(72)は「経済効果を考えると、札幌にBPがほしい。地下鉄を使う観戦者が東豊線と東西線に分散すれば、混雑が和らぐかもしれない」と話す。

■北大構内 環境守れるか懸念も

 北大構内の用地(同市北区、約10ヘクタール)の本格検討はこれからで、北大広報課は「球団と札幌市の協議を注意深く見守る」とする。

 農場がある構内の北端や西側が候補として取り沙汰されている。大学院農学院1年の谷口季子さんは(22)は「新球場に研究施設の農場をつぶされては困る。農場への隣接であっても多くの人が通れば畑が荒らされかねない」と考えている。

 球団は2市とそれぞれ実務者協議を重ねており、来年3月までに一定の方向性を出す予定。球団幹部は「周辺住民にいかに寄り添い、配慮するかが大切なポイントだ」と話し、慎重に判断する姿勢を見せる。(石田礼、十亀敬介、菊池真理子)