復活を遂げた同期右腕を、バットで祝福した。1点を追う四回、1死一塁の場面。打席に向かう近藤の心の中には、大ケガを乗り越え、マウンドで奮闘する背番号15があった。「上沢が久しぶりに登板していて、ここまで踏ん張ってくれていたので、なんとか援護してあげたい気持ちで打席に入りました」。150キロに迫る直球3球で追い込まれ、4球目。ソフトバンク先発左腕・ムーアの123キロのナックルカーブに、軸は全くブレなかった。逆らわずに打ち返した打球は、左中間を破る同点の適時二塁打。「追い込まれていましたが、いいバッティングができて良かったです」と納得の一打に、塁上で笑みをこぼした。

 特別な思いを力に変えた。上沢とは、12年に高卒同期として入団。苦しい時期も支え合い、今では共に球団を代表するプレーヤーにまで成長した。さらに昨年11月、上沢に長女が、今年3月には近藤に長女が誕生。第1子同士も同級生という縁もでき、顔を合わせれば子どもの話が尽きないという。

 エースの久々の勇姿に、より思いは強くなった。「もちろん、特別な思いは持っています。上沢が投げる試合は必ずというか、何としても勝たせてあげたい。次の登板にしっかり僕も調子を上げて、貢献できるようにしたいと思います」。次こそは、復活星へと導く一打を放つ。<道新スポーツ7月1日掲載>