南砺市利賀村を拠点に世界的活動を展開する劇団SCOTの演劇祭「SCOTサマー・シーズン2017」は25日から9月10日まで、利賀芸術公園で開催される。SCOT主宰者の鈴木忠志氏が演出した「昭和」をテーマとする作品群をはじめ、国際色豊かな計10作品が上演されるほか、シンポジウムなど多彩なプログラムで利賀の夏を演劇一色に染める。 鈴木氏演出によるSCOT公演は「鈴木忠志の世界昭和篇(へん) ニッポンジンハ、ドコニイテ、ドコヘイクノカ」がテーマ。昭和の歌謡曲を多く取り入れ、3作品を上演する。 日本最大級の合掌造りを改造した大劇場、新利賀山房で「サド侯爵(こうしゃく)夫人(第二幕)」を上演する。原作者三島由紀夫の想念と美空ひばりの執念が充満する舞台で、昭和の日本人は何を考え、何をメッセージとして残したかを問う。 同じく合掌造り家屋の利賀山房では「北国の春」を繰り広げる。昭和にヒットした流行歌の世界から自立できない男と、その男の心に居座り続ける不思議な男女を描く。 野外劇場で演じられる「世界の果てからこんにちは」は、男の独白を通して日本の過去に警鐘を鳴らし、未来を望む。利賀の夏定番の作品で、大自然と花火が舞台を彩る。 そのほか、日本語、中国語、ロシア語で繰り広げられる「シラノ・ド・ベルジュラック」、ロシアのアレクサンドリンスキー劇場による「ハムレット」の公演がある。アジア演出家フェスティバルとして、中国、韓国、インドネシア、台湾、日本の若手演出家が近代劇の名作「人形の家(第三幕)」を連続上演する。