大雪に見舞われた白山麓地域で13日、タイ人の技能実習生4人が、初めて民家の屋根雪下ろしに取り組んだ。地元の建築業者に依頼が舞い込み、人手不足に困っていたところを協力企業で実習中の若者が買って出た。実習生は祖国にはない雪に悪戦苦闘しながらも3軒で作業を終わらせ、「疲れるけれど楽しい」「こんなに雪が多いとは思わなかった」と地域ならではの苦労に触れ、関心も寄せた。 白山麓では週末からの大雪で、いまだ多くの家々にうずたかく雪が積もっている。吉野谷地域の木村製材(同市市原)には屋根雪を下ろせず、困っている人からの依頼が相次いでいる。 木村公一代表(46)によると、大雪の際には地元の工務店や建築業者を頼る住民が多い。同社も屋根雪下ろしは本来の業務ではないものの、「困っている地元の人を放ってはおけない」と応えるようにしており、ここ数日は人出も足りず、順番待ちの状態だった。 取引のある企業に声を掛けたところ、足場の施工会社「ダイカネ技建」の石川営業所(小松市)で技能実習している22〜27歳の4人が手を挙げた。木村代表は安全に万全を期すため、作業のマニュアルを手作りし、雪下ろしの依頼者にも了承を取るなどして臨んだ。 4人は白山市吉野で日本人の同僚とともに除雪に取り組んだ。不慣れな作業だけに、最初はぎこちなかった手つきも徐々に慣れ、初日は3軒で屋根の雪下ろしを終えた。 肉体の疲労を物ともせず取り組む実習生に、住民からは「いいのにしてくれてありがとう」と感謝の声が掛けられ、実習生は「あしたも来ます」とほほ笑んで現場を後にした。 ハマチャム・キディ・サックさん(27)は「自分の育った場所は冬でも気温が10度くらいある。雪は滑るし、冬は大変だ。感謝されてうれしい」と話した。 木村代表は「南国からこんな形で山麓の暮らしに協力してくれた。本当にありがたい」と話した。