●誘客へJR西と連携
ブランド戦略「寿司といえば、富山」を掲げる富山県の新田八朗知事は12日、「すしの都」を発信する北九州市の武内和久市長と県庁で初の会談に臨んだ。自治体でいち早くすし戦略を打ち立てた新田知事が「兄貴分」を自称すれば、武内市長が「富山をどんどん追いかける」と返す場面も。両首長は互いにライバル心をのぞかせながら、JR西日本とも手を握り、誘客で連携することを確認した。
「すしのまち、王者の力を肌で感じた」。武内市長は冒頭、富山駅や県庁入り口で「富山湾鮨(ずし)」のオブジェを見掛けたことなどに触れ、富山をこう持ち上げた。新田知事は「光栄だが、王者とは思っていない」と謙遜しながら、ともにすし文化を世界に発信しようと呼び掛けた。
知事は北九州のヤリイカやマアジ、市長は富山湾のシロエビの昆布軍艦、イカの昆布締めと、それぞれのすしを食べて味をたたえ合った。武内市長は氷見産マグロに「脂が乗っているのに重くない。うま味が凝縮されている」と絶賛した。
●8月、大阪駅周辺で共同イベント開催
新田知事は、武内市長が北陸新幹線など鉄道を使って富山入りしたことに触れ「JR西も巻き込んで3者で連携するのはいかがか」と提案した。武内市長も「すしのゴールデンルートをつくろう」と応じ、大阪・関西万博に合わせ、8月に大阪駅周辺で互いのすしをPRする共同イベントを開催することでまとまった。
会談では、富山で展開する回転すし店「粋鮨(いきずし)」と、北九州市の「廻転寿司平四郎」が、互いのすしネタを提供し合うキャンペーンを計画していることが報告された。
今後はJR西とも協議し、旅行商品の造成などの可能性を探る。武内市長は、小矢部市出身の福江誠氏が社長を務める「東京すしアカデミー」を修了した経歴を持つとし、「まさに運命の糸。すしを世界に伝える伝道師として、富山と高め合いたい」と語った。
新田知事は「市長のプレゼンを聞き、めらっとライバル意識が燃えたが、尊敬する同士と思っている」と述べ、他の自治体や民間事業者を巻き込み、すしのブランド化の輪を広げる意欲を示した。
新田知事と武内市長は4月からX(旧ツイッター)を通じ、すしによる連携に向けて意見交換してきた。会談は市長から知事への呼び掛けを受けて実現した。


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