荒川流域の若手経営者らが、新潟県の県北地域の観光情報を発信する取り組みを進めている。温泉宿を訪れた観光客らに、「旅行の2日目を有意義に過ごしてもらいたい」と、旅の思い出に花を添えるような観光地を提案。ウェブサイトや冊子を作り、歴史と文化に彩られた県北地域の魅力を紹介している。

 地域の観光魅力度を高めようと、村上、胎内、関川の2市1町で事業を営む7人が、行政区域の枠を超えて連携したユニークな取り組み。メンバーは30〜40代が中心で、業種は旅館業のほか、製造業、酒販店、菓子店などさまざまだ。

 7人は昨年、飲み会で偶然知り合い、「地域活性化に力を入れたい」と意気投合。行政に頼るばかりでなく、観光客をもてなす民間事業者が主体的に観光を盛り上げようと、同年9月にチームを結成した。

 メンバーは、県の観光関連データなどを参考に、観光パンフレットや地域のもてなしの強化が必要だと分析。下越地域には温泉地が多いことから、「宿泊客に2日目の滞在プランを提案する」をテーマに構想を練った。

 会議を重ね、胎内市の乙宝(おっぽう)寺や村上市の塩谷地区など、旅の2日目にお薦めの観光地の歴史や文化を紹介する冊子「あしたどうすん」を作製。下越地域の温泉宿などに協力を求め、7月から客室などに置かれている。

 これに合わせ、ウェブサイト「あしたこうすん」も開設。メンバーが各エリアの案内人となって、お薦めの周遊コースや旬のイベント情報を随時発信している。

 メンバーの丸重商店(関川村)の五十嵐紀人さん(31)は「メンバーは情報発信への意識が高く、刺激になっている」と話す。野澤食品工業(村上市)の野澤陽祐さん(39)は「村上市の塩谷はこれまでスポットが当たらなかったが、これを機に観光地としての認知度を高めたい」と意欲的だ。

 乙まんじゅうや(胎内市)の久世俊介さん(32)は「旅行客から反応があり、少なからず需要があると自信になった。固定概念にとらわれない観光ルートなど、今後もサイトの内容を充実させたい」と力を込めた。
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