福井県小浜市に寄贈された迎賓館「三井家御殿」のふすま絵、杉戸絵を特別公開する市教委の企画展「吉祥招く御殿の美」が1月7日、市食文化館で始まった。新春にふさわしい金箔(きんぱく)4面のふすま絵、長寿を意味する縁起のいい杉戸絵の2点が並び、来館者が"福"を感じられる空間になっている。26日まで。

 御殿は江戸時代末期に京都御所内に建てられた平屋で、三井家が拝領した。三井家は小浜藩の財政を廃藩となるまで支えるなど関わりが深く、その縁で2001年、市に御殿を寄贈した。

 ふすま絵「舞楽図襖(ぶがくずふすま)」は江戸時代に描かれ、全面に金箔が施されている。舞楽は、朝鮮半島や中国から伝来した舞などを基に、日本で発展した舞を伴う雅楽。ふすまには、面をかぶり赤装束で勇壮な「蘭陵王(らんりょうおう)」、羽の生えた「胡蝶(こちょう)」など五つの曲目の舞が描かれ、優雅な雰囲気が漂う。

 「松鶴図(しょうかくず)杉戸」は、幕末から大正にかけて活躍した絵師土佐光武(1844〜1916年)が、松を背景に水辺に立つ2羽のツルを描いた作品。ツルは長寿を表す縁起のいい生き物、松は常緑の葉を持つ不老の象徴で、吉祥図でよく見られる取り合わせだという。

 2点は、普段は公開されていない。市文化課の担当者は「吉祥を表す絵を鑑賞し、今年1年の福を招き入れてほしい」と話している。午前9時〜午後5時開館。水曜休館。入場無料。
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