羽咋市と宝達志水町にまたがる千里浜なぎさドライブウェイの砂浜の一部が浸食で失われた問題で、石川県の谷本正憲知事は2日、陸上で砂を入れて復旧する「緊急養浜(ようひん)」を今月中旬以降に実施する方針を明らかにした。ドライブウェイは2日まで80日間連続で全長8キロを通り抜けられない状態が続いており、県は今夏までに、能登の観光資源の全面復旧を目指す。
 羽咋市の岸博一市長、志賀町の小泉勝町長、宝達志水町の寳達典久町長ら羽咋郡市3市町の関係者10人が2日、県庁で谷本知事に早期復旧を求めた。
 谷本知事は、今冬に8メートル以上の高波が押し寄せたことが浸食の原因とする県の見解を示した。波が穏やかになり次第行う緊急養浜では、羽咋川河口周辺のしゅんせつで採取する細かな砂を用いるとした。
 中長期的な砂浜の浸食対策として、砂を海に投下する海上養浜と、人工リーフ(岩礁)の増設を挙げ、千里浜再生プロジェクト委員会の学識者の意見を受けて検討を進める考えを示した。
 海上養浜では、羽咋川河口周辺と同じく粒子が細かい滝港(羽咋市)沖の海底の砂を取り出し、浸食された区域の北側から海へ投入する。南下する沿岸の海流に乗せて浜辺への漂着を狙う。
 海底に置いて波を和らげる人工リーフの設置については、新年度中に羽咋市新保町の千里浜沖で設置工事が終わり、宝達志水町の今浜沖で2基、千里浜沖で2基が整うと説明。さらなる増設に向け、漁業関係者の理解を得られるよう、地元で調整することを出席者に要請した。
 ドライブウェイは全長8キロのほぼ中間点で、一般道との出入り口がある宝達志水町柳瀬周辺で特に浸食が激しく、昨年12月13日から全線の通り抜けができなくなっている。
 3首長の要望には、地元選出の稲村建男県議会議長、石田忠夫、本吉淨与の両県議、3市町議会と羽咋郡市広域圏事務組合議会の議長が同席した。2日の県議会一般質問では本吉県議が浸食問題を取り上げた。
 要望を終えた羽咋郡市広域圏事務組合長である小泉町長は「能登の財産として夏に向けて早く復旧させ、長期の対策も考えてほしい」と述べた。谷本知事は「かけがえのない観光資源を早く復活させ、車が走行できる環境を取り戻すことが大事」と語った。

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