福井県若狭町脇袋の国指定史跡「西塚古墳」で今夏出土した遺物を展示する「史跡西塚古墳発掘調査 速報展」が、町歴史文化館で開かれている。須恵質の円筒埴輪(はにわ)と、同じ場所から出た旗ざお2点について紹介し、長年、謎とされてきた葬送儀礼の様式を解明する鍵になることを解説している。11月5日まで。
 
 西塚古墳は周濠(しゅうごう)のある前方後円墳で全長推定74メートル。今年6〜8月に行われた発掘調査で埴輪片など千点以上が出土し、成果を多くの人に見てもらおうと同館が企画した。須恵質や土師(はじ)質の埴輪片34点やパネルで紹介している。

 旗ざおは全長3・6メートルと1・9メートルの2本が出土したことをパネルで示し、高温で焼かれた須恵質の円筒埴輪片は実物4点を展示。近藤匠学芸員によると、土師質の埴輪を大量に並べ、一部に須恵質の円筒埴輪を置く例は畿内の首長墳でもみられたという。円筒埴輪は旗ざおを入れる容器として葬送儀礼で使われたとされるが、旗ざおが同時に出土する例は少なかった。

 学芸員は「祭祀(さいし)の内容を知る発見になるだろう。若狭でも畿内と同じ様式がとられていたことにもなり、関係の深さがうかがえる」とした。入館無料。火曜休館。
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