金沢21世紀美術館で開催中の「超絶技巧を超えて吉村芳生展」(北國新聞社主催)は閉幕を2日後に控えた19日も、芸術の秋の名残を惜しむ多くの人でにぎわった。来場者は細密な鉛筆画で知られる吉村さんの作品約300点に目をこらし、画家の執念によって生み出された鉛筆画の美に浸った。

 初期のモノクロ作品や、新聞紙に描いた自画像、後期の色鮮やかな花々の作品が並び、遅咲きの画家の足跡を伝えている。

 雪が降り積もった木を描いた「徳地・冬の幻影」は、だまし絵のような趣の異色の作品。画面をよく見ると、木や雪の描写の中に人の顔や動物などが潜んでおり、来場者が作品から姿を探して楽しんだ。

 色鉛筆による花シリーズはバラや野のコスモス、ケシなどを綿密に描いた作品が並ぶ。藤の花を描いた未完の大作には多くの来場者が足を止め、細部まで描かれた花の一つ一つに目をこらした。

 会期は21日まで。入場料は一般千円、中高生700円、小学生500円。
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