探査機はやぶさ2が2020年に地球へ持ち帰った小惑星りゅうぐうの試料のレプリカの展示が6月12日、福井県若狭町の県年縞(ねんこう)博物館で始まった。約9ミリの石粒の実物大と10倍サイズを展示。山根特別館長の1号機の「はやぶさ」の精密模型などのコレクションもあり、宇宙の謎や科学技術を探究する楽しさを実感できる。7月25日まで。

 1号機のはやぶさが地球に帰還した6月13日に合わせ、宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所はやぶさ2プロジェクトや相模原市などがレプリカの全国一斉展示を企画。同博物館は応募して当選し、ノンフィクション作家で、「小惑星探査機はやぶさの大冒険」などの著書がある山根特別館長の模型や実物の隕石(いんせき)などのコレクションも一緒に展示している。

 レプリカとなった石粒は、はやぶさ2が持ち帰った計約5・4グラムの試料の中で3番目の大きさで、同研究所の先端工作技術グループが3Dプリンターを使用して製作。訪れた人たちは食い入るように見入っていた。京都府から来た20代男性は「レプリカではあるが、なかなか直接見ることができないと思うので感慨深い」と目を輝かせていた。

 この日は展示が始まったのに合わせて山根特別館長も同博物館を訪れた。はやぶさのプロジェクトと年縞研究は「究極のサンプルを手に入れる」という研究理念において共鳴するといい「どちらも日本の技術力、科学力が凝縮されている」と力説。JAXAなどの研究チームが、はやぶさ2が回収した試料に「生命の源」とされるアミノ酸23種類を確認したなどとする研究結果を10日付の日本学士院紀要に発表したことについても「われわれの生命の由来に迫る世紀の大発見」と声を弾ませていた。

 同博物館は火曜休館。入館料は一般500円、小中高生200円。

 レプリカの一斉展示は全国約200施設で行われている。県内では大野市の県自然保護センター観察棟でも7月3日までの土日に展示される。
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