高岡市出身の世界的科学者、高峰譲吉(1854〜1922年)の没後100年を記念し、市教育委員会は高岡商工ビル1階にある高峰の別邸「松楓殿(しょうふうでん)」の再現展示を拡張した。オープニングセレモニーと高峰の功績を広く発信するフォーラムが2日、同ビルで行われ、参加者は先人の偉業に思いをはせた。

 松楓殿は、1904年の米セントルイス万国博覧会で日本のメインパビリオンだった建物。閉幕後に高峰が譲り受け、ニューヨーク郊外に移築し、日米親善の社交場として活用した。

 松楓殿の天井画や調度品など約300点の寄贈を受け、2020年から高岡商工ビルで約60点を常設展示してきた。今回、展示スペースを約44平方メートル広げて計約90平方メートルとし、壁画や欄間、椅子など約30点を新たに公開した。高峰の功績を伝える大型モニターやタッチパネルも設置した。

 セレモニーには約30人が出席。テープカットの後、来場者は展示を見学した。

 フォーラムではNPO法人高峰譲吉博士研究会(東京)の清水昌(さかゆ)理事長と村上隆高岡市美術館長が講演。清水理事長は高峰の足跡について、アドレナリン、消化酵素タカヂアスターゼを開発し、マーケットを開拓するというアメリカンドリームを実現したと指摘し「失敗を恐れない先人の挑戦があったから今がある」とたたえた。

 村上館長は、セントルイス万博と高岡の関連や、松楓殿の内装に関わった洋画家らを紹介。「松楓殿の家具や調度品などの室内装飾は、20世紀初頭の日本の美術工芸を知る上で貴重な資料」と述べた。約70人が耳を傾けた。
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