加賀藩の御用絵師で俳人の梅田年風(としかぜ)(1791〜1846年)筆の「俳諧百一首図屏風(はいかいひゃくいっしゅずびょうぶ)」が、高岡市立博物館に寄贈された。高岡市戸出地区出身の俳人、尾崎康工(こうこう)(1702〜79年)編著のベストセラー「俳諧百一集(ひゃくいちしゅう)」を参考に、俳人100人の肖像画に句を添えたもので、同館は「加賀藩をはじめ全国的な俳諧文化の盛り上がりを示す貴重な歴史的資料」としている。

 寄贈されたのは、俳諧の百人一首のような俳画で、六曲一双の屏風。江戸後期の1832年ごろから46年までに描いたとみられる。二つの屏風の左下に梅田年風の落款(らっかん)があり、注文に応じ俳諧百一集に倣って句を選び、与謝蕪村の絵を基に描いたと記されている。

 屏風には100人の肖像画とそれぞれの秀句が並ぶ。このうち99人、61句が百一集と一致する。越中9人、加賀23人、能登3人で、女性は8人。松尾芭蕉の肖像画には「唐崎の松ははなより朧(おぼろ)にて」を添えている。尾崎康工や蕪村、加賀千代女、芭蕉の弟子で瑞泉寺(現南砺市)の住職だった浪化(ろうか)らを取り上げている。

 梅田年風による同様の屏風や掛け軸が石川県で確認されており、今回の資料は4件目。富山市の吉田清富山大名誉教授・節子さん夫妻(いずれも故人)の家族が寄贈した。

 26日〜来年1月15日に高岡市立博物館で開く新資料展で公開する。同館の仁ヶ竹亮介主幹は「美術資料で、文学的な歴史資料でもある。当時の幅広い老若男女が携わった俳諧文化を感じてもらいたい」と話した。
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