新潟市西蒲区の岩室温泉の旅館「穂々(ほほ)(旧ほてる大橋 館の湯)」と「高島屋」が、宿泊と夕食で連携するプランを始めた。宿からの景色や日本庭園が特徴の穂々が宿泊と朝食を、本格的な日本料理を出す高島屋が夕食を担当する。利用客に双方の良さを体感してもらい、客層の拡大につなげたい考えだ。

 両館は徒歩3分ほどの距離にある。高島屋の女将(おかみ)、高島基子(もとこ)さん(58)は「接待で高島屋を使い、宿泊は別の旅館というお客さんが以前からいた。ニーズがあると思った」と連携の理由を語る。岩室温泉観光協会で共に副会長を務める穂々の社長、石添嗣好史(つぐよし)さん(40)に協力を打診した。

 穂々は県内客が6〜7割を占め、高島屋は県外客が多い。石添さんは「今までと違う客層の取り込みができる」と快諾した。

 プランでは、高級料亭旅館をうたう高島屋の個室で会席料理を楽しんだ後、弥彦連山や越後平野を一望できる穂々に宿泊する。両館の温泉に入浴できるのも売りの一つだ。

 温泉街は新型コロナウイルスの影響で大きな打撃を受けた一方、苦境を機に一つになろうという機運が高まっている。石添さんは「お客さんに満足してもらい、岩室温泉にはいろいろな宿があることを知ってほしい」と話した。

 連携プランの料金は大人1人2万6650円から(入湯税込み)。予約は穂々のホームページなどインターネットで受け付けている。問い合わせは穂々、0256(82)4126。
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