トレードマークはパンチパーマ。「みなさんにもっと知ってもらえるように目立つことができれば」と話すのは、プレーだけではなく、その明るさでチームを盛り上げるムードメーカー矢野雅哉選手。広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』は、プロ2年目の矢野選手をフカボリ。一軍の舞台で奮闘する今の思いに迫る。

※データはすべて9月3日O.A.時現在 ※以下、(選手)敬称略

矢野雅哉選手

2020年、ドラフト6位でカープに入団。試合前の声出しでは度胸満点の一発芸を披露し、チームを盛り上げる愛されキャラクターだ。新入団会見で「ゴールデングラブ賞は必ず獲る」と宣言したように、遠投130mをマークする強肩を生かした守備が魅力の矢野。今シーズンの自主トレでは、セカンドでは最長9年連続でゴールデングラブ賞を受賞する菊池涼介に弟子入り。正確性に欠けたスローイングの教えを請うた。

「体勢が悪くなった時、一回作り直すことをせず、その流れで投げるという動作を教えてもらい、それが自分に当てはまった」という矢野。守備の名手から受けたアドバイスを発揮する時が訪れた。8月16日、菊池、今シーズンショートで最多出場の小園海斗の新型コロナ感染。絶対的なニ遊間コンビの離脱も、先輩からの教えを生かした守備で、周囲を沸かせた。

「ゴールデングラブ賞という目標は今も変わらず持っている。後はどうやってレギュラーを掴むかということ。それは自分の打撃次第」と話す矢野は、打撃のレベルアップも図っている。今シーズンは開幕こそ一軍を逃したものの、5月3日の巨人戦でプロ初のスタメン入りを果たすと、プロ初ヒットは初タイムリー。プロ野球選手として第一歩を踏み出したかのようにも見えた。

しかし、その後打撃面の課題を抱えてファームへ。「その時、ケガでファームにいた西川(龍馬)さんから、タイミングの取り方が一番だと話を聞いた。それからタイミングの取り方を西川さんのような感覚でやってからピッチャーに対しての入り方が良くなった」と振り返る。今まで右足2:左足8だったのを、右足6:左足4で構え、少し前から後ろというイメージで入っているという。

チーム屈指のヒットメーカー西川からのアドバイスを受けると、緊急一軍昇格した8月16日の中日戦でプロ初HR。人生2度目だというHRは「得点圏で外を中心に投げて来るだろうという思いで打席に立って、外を逆方向にという感覚で打ちにいったが、それがうまくインコースに来て反応できたので、こういう打撃もできるんだなと思った。初めてこういう感覚になったので、良い点が見つかったかなと思う」と話す。それからわずか11日。8月27日の巨人戦ではプロ2号のHRを放った。

「数少ないチャンス。本当に少ないチャンスを物にしようという気持ちで、死に物狂いでやっている」と明かす矢野。「チームの中心選手に最終的にはなっていきたいが、今は本当に二遊間に大きな壁というのがある。必ずもう一回チャンスが来ると思うので、その時にしっかり掴めるように、必死に頑張っていけたらいいかなと思う」と力を込めた。

 

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 9月3日放送
ライター 湯谷葉子