2022年9月3日放送の『ひろしま深掘りライブ フロントドア』では、先週に引き続き『5up!』との合同企画第2弾「ろざんぽしながら、おじゃましますぅ」が放送されました。創業110周年の広島電鉄本社をろざんぽしました。

まず訪れたのは、千田車庫にある整備工場。案内してくれたのはベテランの迫さんと入社6年目の高橋さんです。

整備工場では2週間に一度日常検査を行います。整備士さんたちは普段「打音検査」といって、表面をハンマーでたたく音の振動や響きによって異常があるかどうかを確認しています。ロザンの2人も、打音検査を体験。

今回はネジをひとつ緩めに調整してもらっていましたが、宇治原さんはその違いを見つけることができるのでしょうか?

ところが、実はネジの緩い箇所は違う場所(笑)

音の違いはわかってもどれが異常かまではなかなかわかりません。素人には真似できない、長年の経験を積んだプロだからこそ聞き分けられる技です。

路面電車の下を確認したら、次は上から見学です。路面電車を上から見るのは、ロケを多く経験するロザンの2人にとっても貴重な体験。

上では、手で動かしてパンタグラフの圧力や、架線の接触部分が削れていないかどうかなどをチェック。また電気的にきちんと作動するかどうかもテストして確認します。架線からは600ボルトの電気が流れていて、集中力のいる危険な作業です。

さて、いよいよ広島電鉄の椋田社長に新乗車券システム導入の真相を直撃です。「PASPYを廃止すると不便になるのでは」という心配の声がありますが、今の制度では7〜8年に一度リプレースしなければ使用できず、ハード・ソフトを作り直す必要があり、JRの規格に合わせるとものすごく手間と費用がかかるといいます。

利用者の多いPASPYですが、今後継続使用する場合、ハードの交換とソフトの更新のため、PASPY加盟会社全体で約40億円以上もの莫大な費用がかかってしまうのがネック。人口減少・高齢化が進む地方の未来を考え、維持費がかかるPASPYの存続ではなく、新乗車券システム導入に舵を切り、地方公共交通の共生と生き残りをめざすというのが椋田社長の考えです。

安定的・継続的に営業を続けていくために、より低コストで運用できる方法はないか。そう考えてたどり着いたのが、クラウド方式システムでした。キャッシュレスの時代、QRコードを使った独自の新システムを使用することが公共交通全体のためになるといいます。広島電鉄は新システムに移行すれば将来的に費用を大幅カットできると試算しています。

一方、利用者目線で気になるのは利便性はどうなるのかということ。JRのICOCAなどと連携すれば便利になりますが、現状のルールではJRとの連携はできません。しかし、将来的には連携できるよう話し合いを進めているのだそう。JR西日本は2023年にモバイルICOCAを導入予定。双方がクラウド方式をとることで、システム変更するだけで簡単に連携できる可能性があるのです。

また、新システムを導入することで、これまでは設定区間しか乗車できなかった定期券で、今後は広島のデルタ地域を均一料金にしてどこからでも乗車することも可能になります。値段も現行の定期券よりも安くなり、今までよりも利用しやすくなるというわけです。

続いて、広島電鉄広報の石橋さんが紹介してくれたのは広電カレンダーです。毎年10月14日の鉄道の日に合わせて発売されるカレンダー(800円)は、路面電車を通して移り変わる季節も写真で表現しています。

実はこのカレンダー写真、プロのカメラマンではなく、広島電鉄の社員の方々が撮影したものが使用されているそう。写真好きな社員がいたこともあり、カレンダーに採用するようになったのだとか。広島電鉄の社員らしい、電車愛の伝わるカレンダーです。

カレンダーの写真を見ていると度々登場するある社員さんの名前。どんな方なのか、後日会いに行ってみました。

電車技術部工務課の入江さん。写真とカープ観戦が趣味だという入江さんのとっておきの写真は、2016年にカープが優勝した時の花電車。優勝した時だけ走る花電車を見た時はとても感動したそうです。

そして、数々の広電写真を撮影してきた入江さんおすすめの広電撮影スポットを教えてもらいました。今年のカレンダーにも使われた場所ですが、時間帯によって違った雰囲気になります。竜王町の山に登る道の途中から望遠レンズで撮影したそうです。

 

広島には原爆ドームや宮島などの見どころがありますが、それを結んでいるのが広島電鉄の路線。車種も豊富なので、いろんな組み合わせのパターンが楽しめるのも魅力だと話してくれました。

続いて、広島電鉄の現在の制服を着用した小嶋アナと菅さん、創業当初の制服を着用した宇治原さん。

制服に着替えたところで、運転のシミュレーターを体験です。広島電鉄には、社内に電車運転士の養成学校「運転士養成所」があり、約8か月の座学&運転訓練を行い、国家試験・社内独自の試験を経て運転士としてデビューできます。その後も決められた頻度で訓練が行われているのだそう。

体験するのは、現役の運転士が運転訓練用に使用しているシミュレーター装置。映像は市内をカメラで撮影し、CGで街並みと広電の軌道が忠実に再現されており、とてもリアルです。このシミュレーターは訓練用なので、さまざまなトラブルが発生。地震が起きた時、悪天候の時、車内で痴漢が行われた時など、実際に起こり得るトラブルを想定した実践的な訓練ができます。

路面電車の運転は、路面電車のルールだけでなく通常の道路交通法も守りながら行う必要があり、いろんなところを見ておかなければなりません。実際にシミュレーターで体験した宇治原さんは、路面電車の運転の難しさを実感しました。

最後に、創業110周年を迎えた広島電鉄が、今後めざすものを椋田社長にうかがいました。新しい時代のライフスタイルを提供する会社になるために、本気で街づくりに取り組みたいという椋田社長。宇品の埋め立て地を取得できれば、千田車庫の機能を宇品に移動させたいと考えているそう。車庫の移動が叶えば、千田町に新しい下町をつくりたいと話してくれました。

今回のゴールは、本社会議室の脇にある茶寮「千鐘亭」。「ろざんぽ」といえばゴールで散歩の疲れを癒す甘いものをいただくのが決まりです。前回の「ろざんぽしながら、おじゃましますぅ!」のゴールは小嶋アナの夫・明神さんが経営する蜜屋でしたが、今回特別に明神さんが非売品の和菓子を作ってくれたもので、菅さんをイメージした和菓子です。

菅さんが喜んでお礼を言う一方、宇治原さんは無視されたことにショック。

もし第3弾があれば、その時は宇治原さんイメージの和菓子が登場するかも……?

 

広島ホームテレビ

『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00)9月3日放送

広電社長にロザンが直撃!創業110周年 広島電鉄を”ろざんぽ”後編

ライター 東滋実