広島市中区で、ミツバチを飼育してハチミツをつくるプロジェクトが始まっています。

飼育されているのは、8万匹ものセイヨウミツバチ。

 

巣枠に群がるミツバチ

 

セイヨウミツバチ

 

場所は、広島市中心部の平和大通りに面したビルの駐車場。

都市部で養蜂をおこなうのは、県内では初めての試みです。

 

街づくりに取り組む地元の住民組織と、世羅高校の生徒が中心になってプロジェクトを進めています。

 

養蜂をしているビル

 

飼育をする世羅高校の生徒

 

ミツバチは、半径2,3キロの範囲を行き来して、平和大通り周辺の街路樹や花から蜜を集めます。

こうした、ミツバチの活動は、街路樹や花の受粉を助け、都市部の環境や生態系を豊かにすると期待されています。

 

平和大通り沿いの花壇

 

平和大通り沿いに咲く花

 

巣箱を設置してから、およそ1ヵ月後の4月25日。初めて、ハチミツを採る作業が行われました。

世羅高校の生徒たちは、蜜をたっぷり含んだ、巣枠を遠心分離器にかけて、ハチミツを絞り出しました。

 

蜜を含んだ巣枠

 

採蜜

 

採取されたハチミツの重量は、およそ15キロ。

飼育の指導をしている世羅高校の教諭、宮本さんは「平和大通りの豊かな植物資源の素晴らしさを改めて感じた」と語りました。

 

世羅高校の宮本紀子 教諭

 

今後は、地元向けに販売をしたり、採れたハチミツを使って商品開発などを行っていく予定です。

ミツバチを、花とともに、人々の媒介役にすることで、地域の活性化につなげていこうとしています。

プロジェクトのリーダー、藤田さんは「自然豊かで、人とミツバチが共生できるようなウォーカブル(歩きたくなる)街づくりを目指していく」と語りました。

 

採取されたハチミツ

 

プロジェクトのリーダー藤田善洋さん

 

 

広島ホームテレビ『ピタニュー』
地球派宣言コーナー(2023年5月3日放送)