外国人観光客が急増中。

「G7広島サミット」が開催される広島は、メジャーな観光地になりつつあるのかもしれません。

そこで、広島のインバウンド事情を調査しました。

 

 

【外国人観光客の急増】

広島県内で、外国人観光客の姿を見かけることが多いと感じる人もいるのではないでしょうか。

それもそのはず。訪日外国人の数は、なんと昨年の約30倍。

 

伸び率は約2650%と驚異的な数字

 

都道府県別訪問ランキング。広島県は15位

 

【外国人観光客に旅の予算・目的をインタビュー】

広島市内で外国人観光客にインタビュー。

旅の予算や、広島でしたいことなどを聞いてみました。

 

まずは、タイから来たというご家族。

「旅の予算は約50万円。予算を抑えるために車で移動しているの。広島では10万円くらい使う予定」

 

「お土産に折り紙を買いたい」と話すタイから来たご家族

 

「原爆ドームや平和記念資料館を見に来ました。歴史の勉強に興味があるんです。旅の予算は約22万円」

と話すのは、オーストラリアから来たという女性。

 

「広島ではお好み焼きを食べてみたい」と話す

 

インタビューをした結果、旅の平均予算は約18万円でした。

 

【広島市のホテルへの影響】

外国人観光客が多く宿泊するホテルでは、どのような影響があるのでしょうか。

「今年の4月で外国人のお客様の比率は35%になっていました。コロナ前よりも外国人のお客様が増えました。我々もこうした状況を見込んで、東京にある外国人専門の旅行会社に対するセールスを強化するなどして努力してまいりました」

そう話すのは、リーガロイヤルホテル広島の副支配人である和田 守弘さん。

コロナ明けに向けて、事前に従業員へ語学研修も行っていたそう。

 

語学研修の様子

 

「今後、海外でも広島の認知度は高まっていくと思っています。また、広島は修学旅行でいらっしゃる方が多い地域ではあるのですが、海外からも修学旅行でお越しいただけるようになったらいいなと考えています」

 

 

【広島市の飲食店ではこんな対応も…】

広島市内の飲食店でも外国人観光客は増えているのでしょうか。

広島市中区にある、汁なし担々麵専門店「楽 小網町店」に話を聞いてみました。

 

「3月中旬から今まで、毎日1組は必ず外国の方が来店されます。外国の方が増えてきたので、自分で調べながら汁なし担々麵の説明看板を作ってみたりしました」

と話す荒木 彰之さん。

 

「英語の説明看板があると、外国の方は立ち止まって見てくれる」と話す

 

取材時、偶然にも店内に外国人観光客が。来店したきっかけを聞いてみました。

 

「インターネットでこのお店を見つけて。料理の写真がとてもおいしそうだったので来ました」

 

「汁なし担々麵は初めてだけどおいしい」と語る女性。男性は汁なし担々麵は3回目なんだとか。

 

広島のグルメが海外に広まっていく日も近いかもしれません。

 

【広島市のお土産店への影響と対応】

広島のお土産を扱っているお店でも、外国人観光客急増の影響が出ているそう。

「外国人のお客さまは本当に増えたなぁと。3月末から一気に増えた印象です」

そう話すのは、「ひろしま夢ぷらざ」の店長、高本 統夫さん。

 

「お客様の3割くらいは外国の方」と話す高本さん

 

急増する外国人観光客に対応するため、「G7広島サミット」の期間中まで、留学生のアルバイトを雇うことにしたそうです。

 

バングラディシュからの留学生、ハサン・エムディ・サッビルさん。広島経済大学の3年生

 

人気のお土産は、日本酒や日本茶。

日本酒は、升が付いた日本らしさを感じるものが人気なんだとか。

 

升付きの日本酒

 

さらに、意外かもしれませんが、最近では「おだし」の人気が高まっているそう。

 

だしや醤油も人気のお土産

 

「海外から来られて、広島で親切にしてもらったということを持って帰ってもらえたら」

と語る高本さん。

 

広島での思い出が、一番のお土産になるのかもしれませんね。

 

広島ホームテレビ『ピタニュー』(2023年5月16日放送)

ライター:神原知里