寒い時期が旬なイメージの強い広島の名産品「牡蠣」。そんな「牡蠣」を1年中楽しめるお店があるのをご存じでしょうか。今回は、居酒屋「かき左右衛門」にうかがい人気のランチメニューをいただいてきました。

かき左右衛門の店名の由来や、お店ならではの取り組みについてもうかがってきたので、ぜひ最後までご覧ください。

 

アクセス

山陽本線尾道駅から徒歩15分。尾道駅南口から出て海岸沿いを東へ進みます。

お車の場合、契約駐車場である尾道市役所に駐車すると「1時間無料チケット」がもらえるためぜひご活用ください。

尾道市役所からお店までは徒歩3分です。

 

かき左右衛門の外観

 

 

お店の前にはメニュー表が置いてありました。牡蠣以外のメニューも多く、牡蠣が苦手な方でも心配いりません。

 

店内の様子

 

歴史を感じる扉を開けて店内に入ると、右手にカウンターと厨房、左手に2階へと通じる階段がありました。

1名での来店であれば1階のカウンター、2名以上であれば2階のテーブル席へと案内してもらえます。

 

 

階段を上がると…

 

 

2階には、テーブル席と座敷があります。

 

 

4人がけのテーブル席が6席と、6人座れる座敷が4間あります。

 

 

座敷のふすまを開けると…

 

 

壁一面に描かれたドラゴンの絵に圧倒されました。

こちらの絵は、店主の小林さんが尾道大学美術部の学生さんに依頼して描いてもらったそうです。筆者は見つけられなかったのですが、壁にはドラゴンだけでなく仏様が描かれているとのこと。

ドラゴンに加え仏様を選んだのは、商売繁盛に加えこの席で食事をした人に幸運が訪れるように、という意図があるのだとか。裏話として、ドラゴンの尾はわざと描いてもらっていないそうです。ドラゴンの尾は、玄関入口のドアもしくは2階窓から出すという案を検討中とのことです。どうなるのかわくわくしますね。

実は1階にも同じようにドラゴンが描かれているそうなので、お店に行かれた際にはチェックしてみてください!

 

 

座敷は掘りごたつ式です。ランチタイムには、お子さん連れの方も多いそうです。

 

 

2階の中央部分に位置するのは、今は動いていない電動式のエレベーターです。電動式エレベーターについては、最後のほうで触れるのでお楽しみに♪

 

かき左右衛門のおすすめメニュー①カキフライ定食

カキフライ定食1,000円

 

1つ目のおすすめメニューはカキフライ定食です。カキフライ定食は、ご飯・カキフライ5個・味噌汁・サラダ・漬物のセットです。カキフライに注目してみると、衣のサクッと感が想像できて食欲をそそります。

 

 

タルタルソースでいただきます。

カキフライは想像以上に外がサクサクで、中がフワフワでした。カキには全く臭みがなく、驚くスピードで口の中で溶けました。牡蠣は「広島牡蠣のクニヒロ」さんから仕入れているとのこと。

 

 

この外はサクッ&中はフワッとしているカキフライ、なんと箸で簡単に切れました。衣のサクサク感と牡蠣の柔らかさが伝わりますでしょうか。

実はカキフライ定食にはソースがついてきていたのですが、うっかりかけ忘れるという大失態。店員さん曰く、ソースをかけて食べたほうが2倍おいしいそうです。ソースのかけ忘れにはご注意ください。

また、牡蠣に含まれる鉄分は吸収性が低く食べてもほとんど吸収されずに体外へ排出されてしまうことから、ビタミンCと一緒に摂取するのがおすすめです。ビタミンCを含む食材と一緒に摂取することで、鉄分の吸収率を高められるためです。牡蠣とレモンは相性がいいのです。

 

かき左右衛門のおすすめメニュー②海鮮丼定食

海鮮丼定食1,200円

 

つづいてのおすすめメニューは、海鮮丼定食です。海鮮丼定食は、白身魚をふんだんに使った海鮮丼・味噌汁・サラダ・漬物のセットです。付属の醤油は牡蠣醤油になります。

 

 

海鮮丼には鯛・サーモン・イカ・エビ・カンパチが使用されています。何から食べるか迷ってしまいますね。

 

 

鯛は身がプリプリで、食べ応えがありました。カンパチも人気があるそうです。

 

 

ここで忘れてはいけないのが、海鮮丼の真ん中に添えてある「ワサビ」です。こちら鹿児島県産のワサビを使用されているとのこと。筆者はワサビの辛みが苦手で普段はすすんでつけないのですが、かき左右衛門さんのワサビは国内産ということもあり辛みが一切なく、刺身の味を際立たせてくれました。

定食には瀬戸内海産のお刺身・世羅の「コシヒカリ」・瀬戸田のレモンが使用されており、地産地消へのこだわりを感じました。

 

かき左右衛門のメニュー

 

かき左右衛門のランチメニューは上記の11種類です。カキフライ定食と海鮮丼定食がよく出るそうですが、カキフライと刺身を楽しめる刺身定食も人気があるとのこと。

 

 

かき左右衛門ではランチタイムでもディナーのメニューを注文できます。

 

 

生牡蠣は時価で、サイズによって300円〜500円の間で変動があるそうです。

 

 

お酒の種類も豊富です。

 

 

牡蠣にピッタリな地酒は気になりますね。

 

 

地元尾道のクラフトビールもあります。

 

 

ピークの時間帯は難しいかもしれませんが、店主の小林さんがおすすめのお店を教えてくださるそうです。尾道をこよなく愛す小林さんが作成された「おすすめMAP」が、お店に入ってすぐの棚に置いてあるので、ぜひ手に取ってみてください。

 

かき左右衛門の誕生秘話

店主の小林さんが13年前の2011年に地元尾道に戻り、「ひろしまオイスターロード」という事業をきっかけに、牡蠣を扱うお店をやってみようと思われたのが「かき左右衛門」の始まりだそうです。

かき左右衛門は創業13年目とのこと。尾道駅前の「かき小屋」を目にした小林さんは、コンサルタントと相談して店舗経営を決意。空き物件となっていた元乾物屋さんを改装されました。

ひろしまオイスターロードとは?

広島の名産品「牡蠣」を気軽に食べられるようにと、広島県が取り組んでいる事業です。オイスターロードマップを見れば、新鮮な牡蠣をリーズナブルに味わえるお店が一目瞭然です。店舗には期間限定(冬〜春)の「浜焼きスタイル」と通年の「レストラン・居酒屋スタイル」の2種類があります。かき左右衛門は、「レストラン・居酒屋スタイル」で1年中牡蠣を楽しめます。

かき左右衛門の由来とは?

かき左右衛門という店名の由来を小林さんにうかがったところ、まず第一に呼びやすい店名にしたかったとのこと。某国民的アニメのキャラクターからアイデアを得て、店名に「ざえもん」を入れることを決めた小林さんは、当て字で「左右衛門」とし、「かき左右衛門」を誕生させました。

 

西日本最古の電動式エレベーター

店内でも存在感のある電動式エレベーターについて、店主の小林さんにうかがいました。この荷物運搬用の電動式エレベーターは、実際のところ2000年まで稼働していたそうです。

 

 

電動式エレベーターは店舗1階の中央部分に位置しています。

 

 

店舗2階でも同じくフロアの中央部分にあります。この電動式エレベーターは、今動かそうとすると300万円ほどかかるとのこと。

 

 

階段で3階まで移動して、西日本最古の電動式エレベーターの内部を見せていただきました。

 

 

元々このエレベーターは荷物を運ぶ目的で使用されていたそうです。

 

 

注意の表示が「意注」と右から読むようになっているところから、歴史を感じますね。

 

 

屋上にて小林さんが、普段は閉めているという扉を開けてくださったので、「西日本最古の電動式エレベーター」を間近で見ることができました。

かき左右衛門の店舗は大正時代の建物を改装しているため、外観はさることながらそのレトロな雰囲気を端々から感じられます。

 

今後の展望

店主の小林さんに今後の展望についてうかがったところ、「また来てもらえるようなお店、あと地域の人に喜ばれるようなお店にしたい。地道にやっていきたい。」と話してくださいました。尾道をこよなく愛する小林さんなので、尾道の良さを発信しながら、こだわりの牡蠣料理や尾道料理を提供し続けてくれることでしょう。

 

店舗情報

 

店舗名かき左右衛門所在地広島県尾道市土堂2-9-20アクセス尾道駅から徒歩15分、契約駐車場(尾道市役所)から徒歩3分TEL0848-38-7871営業時間ランチ 11:30〜13:30(L.O.13:30)
ディナー 17:30〜22:00(L.O.21:00)定休日火曜日駐車場契約駐車場(尾道市役所)の1時間無料チケットあり支払い方法クレジットカード可(Visaカード)、電子マネー可(iD・PayPay・auPAY)予約方法電話、ネット予約

 

大正時代のレトロな雰囲気を味わいつつ、1年中牡蠣料理が食べられる居酒屋「かき左右衛門」。広島観光で牡蠣ランチをお探しの方は、ぜひ立ち寄ってみてください。

 

※この記事の情報は2023年5月時点のものです。情報は変更になる場合があります。

ライター/林 詠美子