10月22日に開幕し、11月27日(日)まで第6戦が行われているISUグランプリ(以下、GP)シリーズ。冬季五輪、世界選手権と並ぶフィギュアスケート3大大会の1つであり、12月8日(木)〜11日(日)にイタリア・トリノで開催されるGPファイナルの出場を巡って、各国の代表選手が熱い火花を散らしている。

第1戦・アメリカ大会から全6戦が開催されるGPシリーズは、各選手最大2大会まで出場が可能で、出場2大会の合計成績上位6名がGPファイナルに進出できる。既に第4戦・イギリス大会まで終了している今季も、ニュースター誕生など様々なトピックが賑わせている。

■"クワッドゴッド"イリア・マリニンの鮮烈なデビュー!三浦佳生や坂本花織ら日本勢も好発進

プロに転向した羽生結弦や、休養を発表したネイサン・チェンというフィギュア界を牽引してきた両選手の不在で、次世代スター選手の動向に注目が集まっていた今季。北京五輪の銀メダリスト・鍵山優真選手が、怪我の影響から第1戦・第3戦を欠場する中、新たな時代の幕開けを最も印象づけた出場選手と言えば、第1戦に登場したイリア・マリニン(アメリカ)だ。

今季からシニアに本格参戦した17歳のマリニンは、「U.S.インターナショナルクラシック」で史上初めてクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を成功させ、その後の動向が大きな注目を集めていたが、第1戦のフリーではクワッドアクセルを完璧に成功。前日のショートプログラム(以降、ショート)の4位から逆転し、見事に優勝をさらった。

そんなマリニンと同じく今季からシニアに転向した17歳の三浦佳生は、ショートで首位発進しながら惜しくもフリーで逆転されてしまったが、自己ベストを更新する渾身の演技で2位を獲得。続く第2戦・カナダ大会でも2位に入った彼は、GPシリーズ初参戦ながら(第4戦・イギリス大会が終了した時点で)早くもGPファイナル進出を確定させている。

三浦佳生
三浦佳生

(C) N.Tanaka/Shutterz

女子では、北京五輪での銅メダルに続いて世界選手権を制した坂本花織が、世界女王の名に相応しい力強い風格のある滑りを見せ、今季の自己ベストを叩き出し優勝。キスアンドクライでは喜びを爆発させる姿も印象的だった。

坂本花織
坂本花織

(C) N.Tanaka/Shutterz

■宇野昌磨、渡辺倫果、"りくりゅう"ペア...日本勢が「第2戦・カナダ大会」を席巻

第2戦・カナダ大会も日本勢は大躍進。前週のアメリカ大会からの連戦となった三浦佳生をフリーで上回ったのが、昨季の世界選手権王者・宇野昌磨だ。

大会前に行われた記者会見では「新たなスタートを切る気持ちで挑む」とGPシリーズにかける意気込みを語った宇野は、今季からの新プログラム「G線上のアリア」で、4種類5本の4回転ジャンプを盛り込んだ高難度のフリー演技を披露。ジャンプの回転不足など細かなミスはあったものの、スピンとステップなど高い技術を生かした圧巻のスケーティングで逆転優勝を飾った。

宇野昌磨
宇野昌磨

(C) N.Tanaka/Shutterz

女子では、GPシリーズ初出場となった新星・渡辺倫果が鮮烈デビュー。ショートを6位で終えるも、フリー冒頭で自身の武器であるトリプルアクセルを決め勢いに乗ると、演技後に感極まった表情でガッツポーズが飛び出すほどの渾身の演技を披露。そのまま大逆転を飾り、GPデビュー戦での優勝という快挙を成し遂げた。

渡辺倫果
渡辺倫果

(C) N.Tanaka/Shutterz

さらに三浦璃来、木原龍一の"りくりゅう"ペアは、ショート、フリー共に首位に立ち、完全優勝を実現。昨季の世界選手権での銀メダル獲得など日本フィギュア史を塗り替え続けている2人は、日本人ペアで初のGPシリーズ優勝という新たな偉業を達成した。

三浦璃来/木原龍一
三浦璃来/木原龍一

(C) N.Tanaka/Shutterz

■紀平梨花の復活、4回転に挑む住吉りをん、三原舞依の初優勝...と注目のトピックが続々

その他の日本人選手では、右足首の疲労骨折などもあり、実戦から遠のいていた紀平梨花が第2戦・カナダ大会で出場を果たすと、安定感のあるジャンプを見せるなど復活をアピール。右足に負担のかかるルッツやフリップは構成から省くなど、まだ万全のコンディションでないながらも、演目後は笑顔を浮かべており、5位という結果以上の手応えを掴んでいるようだった。

紀平梨花
紀平梨花

(C) N.Tanaka/Shutterz

第3戦・フランス大会には、今季シニアデビューの住吉りをんが出場。フリーでは4回転トウループにも果敢に挑み、転倒しながらも自己ベストを更新する成績で表彰台へ。また、第4戦・イギリス大会では、ショートを首位発進した三原舞依がフリーでも会心の演技を見せ、初参戦から6年目にして悲願の初優勝を成し遂げた。

三原舞依
三原舞依

写真:西村尚己/アフロスポーツ

この後のGPシリーズは、第1戦に出場した"かなだい"こと村元哉中・高橋大輔 組、第2戦に出場した小松原美里・小松原尊 組のアイスダンス勢を含め、多数の日本人選手が揃って出場する第5戦のNHK杯(11月18日〜20日開催※テレ朝チャンネル2での放送なし)、河辺愛菜、三原舞依、紀平梨花らが挑む第6戦のフィンランド大会(11月25日〜27日)の2戦を残すのみ。

村元哉中/高橋大輔
村元哉中/高橋大輔

(C) N.Tanaka/Shutterz

果たしてどの選手がGPファイナルへと駒を進めることになるのか?世界の大舞台で躍動する日本人選手の"渾身の演技"を目に焼き付けたい。

文=HOMINIS編集部

放送情報

フィギュアスケートグランプリシリーズ2022
第2戦カナダ大会
放送日時:2022年11月21日(月)7:00〜ほか
第3戦フランス大会
放送日時:2022年11月28日(月)7:30〜ほか
第4戦イギリス大会
放送日時:2022年12月5日(月)7:00〜ほか
第6戦フィンランド大会
放送日時:2022年12月12日(月)7:00〜ほか
グランプリファイナル
放送日時:2022年12月28日(水)8:00〜ほか
チャンネル:テレ朝チャンネル2
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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