ガールズドラマとファッションの関係性を考えるうえで欠かせない作品といったら、1998年に始まった『セックス・アンド・ザ・シティ』である。パシュミナから、マノロ ブラニクの靴まで。ファッショニスタであるヒロイン、キャリー・ブラッドショーのスタイルは、現実の世界に流行を生み出した。ちょっと奇抜なスタイリングを定着させたのは、スタイリストのパトリシア・フィールドのお手柄だ。ファッション誌の世界を描いた『アグリー・ベティ』でもフィールドは仕事をしている。

 この路線をスクールガール・ファッションに落とし込んだのが『ゴシップガール』だった。お金持ちの高校生のスタイルを表現するため、制服にニーハイブーツを合わせたり、派手なヘッドドレスをつけたりするコーディネートが話題となった。現実とはかけ離れているが、そこはファンタジー。制服を脱いだら、彼女たちは最新ファッションで街に繰り出すのだ。

 きらびやかな路線に終止符を打ったのが、『GIRLS/ガールズ』だ。リーマン・ショック以降、まともな職がないニューヨークの20代の女性たちを主人公にしたドラマのファッションはぐっとリアルクローズ路線で、ファストファッションと古着を組み合わせたスタイリングが時代にマッチした。どこかバランスが悪いところも現実的だ。ロサンゼルスの黒人の女子たちを主人公にした『インセキュア』もその流れをくんでいる。登場人物たちの収入差が着ている服にも如実に表れているところが面白い。

 ファッショナブルなドラマを見たいなら、今は50年代や60年代を舞台にした作品のほうがより面白いかもしれない。『フュード/確執』はヒロインたちのドレスだけではなく、ゴシップライターのヘッダー・ホッパーの帽子にも注目を! 2017年で一番おしゃれなキャラクターだった。

SOURCE:SPUR 2018年3月号「白熱! 海外ドラまとめ」
text:Madoka Yamasaki