闇バイトの見分け方を学ぶ高校生たち=2024年2月20日午前、東京千代田区の正則学園高校

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闇バイトと通常の求人を完璧に見分けることができる高校生は5人に1人ーー。

「自分は引っかからない」と思っている人もうっかり闇バイトで犯罪に加担する可能性があることが、求人サイト「バイトル」を運営するディップの調査で見えてきた。

アルバイト求人が増えるという春休みを控え、同社は2月20日、正則学園高校(東京都千代田区)の2年生に犯罪に利用されないための特別授業を行なった。

闇バイトの実態とは?

ディップによると、アルバイトをしたことがある高校生は全体の4割弱にあたる約117万人にのぼる。

同社が全国の高校生250人を対象に「アルバイト意識調査」(2023年)をしたところ、バイト先を選ぶうえでどれだけお金を稼げるかを重視していることがわかった。バイト先を選ぶ理由として、「高校生の自分にもできるか」(56%)に次いで多かったのが「時給の条件がよいか」(46%)だった。

高校生をはじめ、お金を稼ぎたいと思っている人たちを餌食にしようとするのが闇バイト。高額報酬をうたい、犯罪の実行犯を募集するものだ。

闇バイトはどうやって募集されているのか。

警察庁まとめによると、2023年1〜7月に検挙した「受け子」(詐欺事件で騙す相手から現金を受け取る役目の人)などの犯罪実行者に加担の経緯を聞いたところ、約半数(1079人のうち506人)がSNSからの応募だった。知人などの紹介は3割弱、求人情報サイトからという人も約5%いた。

同庁は闇バイトの募集には「安全に稼げます」「1件10万〜、2件いけたら20万」「高校生でもいける」「詐欺ではありません」「誰にでもできる簡単な仕事」「詳しくはDM」などの文言がよく見られると指摘。お金目当てで応募してしまうと、犯罪グループに都合よく利用され、「捨て駒」として切り捨てられて重い刑罰が待ち受けると注意喚起している。

闇バイトを見分ける4つのポイント

闇バイトの募集に並ぶ怪しすぎる文言を見て、多くの人が自分は引っかからないと思うかもしれない。

しかし、ディップが調査の中で、闇バイトの募集例と大手求人サイトに掲載されている求人例を示して見分けられるか尋ねたところ、すべて見分けることができた高校生は23%にとどまった。

うっかり犯罪者になってしまわないために、この日の特別授業では高校生たちに闇バイトを見分けるポイントが紹介された。求人を見て、以下の4つのうち1つでも当てはまったら要注意だという。

①仕事内容がわかりにくい
②性別を限定している
③給料が異常に高い
④連絡方法がSNSである 

次のどちらが闇バイトの募集?

授業に参加した高校生たちには、AとBの2つの求人を見てどちらが闇バイトの募集かを当てるクイズが行われた。

◾️A
段ボールを運ぶだけ!
簡単なお仕事です🎉
最低1件5万円から支給♪
簡単に楽に稼げます!
ただいまボーナスありです
学生可能☆対応
高額収入+歩合+ボーナス
この機会にぜひDMにてご連絡ください

◾️B
年末年始高時給!
1日3H〜OK★
工場内軽作業募集!
時給1400円の高時給が魅力
未経験でも大丈夫☆
交通費も全額支給
最寄り駅:◯◯駅
お友達同士での応募も大歓迎★
応募サイトから今すぐエントリー!URL//

闇バイトの募集はA。段ボールの中身は現金などで、闇バイトの一種である「運び屋」をさせられる可能性がある。時給の記載がないこと、ボーナスの内容が不明確なこと、連絡方法がDM(ダイレクトメール)という点も見分けるポイントになる。

◾️A
【求人募集】
初心者大歓迎
電話受付のお仕事です
◯◯駅最寄り2時間からOK
時給1400円〜
気の合う仲間が見つかるかも♪
シフト調整・髪型・服装全部自由◎
応募サイトから今すぐエントリー!URL//

◾️B
【求人募集】
初心者大歓迎★
電話受付のお仕事です
DMにて応募された方のみ!
「限定3名様」5万円〜
今だけ最大報酬30%差し上げます
平日9時〜16時
スーツ必須、電話説明◎
#高時給 #UD #ホワイト案件

闇バイトの募集はB。「かけ子」の可能性が高い。UDは「受け出し」を意味する隠語だという。

ディップによると、このような求人は闇バイトなので要注意だディップによると、このような求人は闇バイトなので要注意だ

講師を務めたディップの堤花野さんは、高校生たちに「求人には仕事内容、勤務地、時給を明記することが義務付けられている。高収入は詐欺である可能性が高い」など求人情報を見る際に注意すべきことを説明した。

知っておくべき高校生の労働者としての権利

「正しい求人」に応募したとしても、アルバイト先からおかしな働き方をさせられることがあるかもしれない。高校生も含め、労働者は労働基準法や最低賃金法などさまざまな法律に守られている。働き手としてどんな権利を持っているのかを知っておくことで、自分の身を守る助けになる。

例えば、高校生(18歳未満)は深夜帯に働くことが法律で禁じられている。午後10時から翌朝5時まではアルバイトはできない。また、勤務時間にも上限がある。1日の労働時間は8時間を超えてはいけない。1週間の労働時間は40時間までとなっている。

時給についても、各都道府県ごとに最低賃金が定められている。自分の時給が住んでいる地域の最賃を下回っていないか確認することも大事だ。