創設者の一人、ピート・フレイツさん(中央)と、アイスバケツチャレンジに参加するマサチューセッツ州の政治家ら(2015年10月8日撮影)

2014年頃にSNSでブームになった「アイスバケツチャレンジ」。

バケツに入れた氷水を頭からかぶり、FacebookなどのSNSに動画を投稿し、次にこのチャレンジをする人を2〜3人指名する。指名を受けた人は、氷水をかぶるか、ALS(筋萎縮性側索硬化症)協会に100ドル寄付をするか、両方行うかを選ぶ──というものだ。

このチャリティ活動を始めたのは、アメリカに住むALS患者である男性2人。指名をされても氷水をかぶったり寄付をしたりするのは強制ではなかったが、「アイスバケツチャレンジ」には、2014年夏に著名人や起業家、政治家を含む1700万人が参加し、指定難病の一つであるALSの認知度向上に貢献した。

それから8年が経った2022年の9月末、アイスバケツチャレンジで集った寄付金で開発されたALS治療薬「AMX0035」が、アメリカ食品医薬品局(FDA)に承認されたと、アメリカのALS協会が発表した。

 

「治療のための闘いにおける重要な一歩」

9月29日のALS協会の発表によると、「アイスバケツチャレンジ」によって集まった寄付金220万ドル(約3億1700万円)を、治療薬「AMX0035」の開発及び治験に投入した。

ALS協会の会長兼CEOであるカラニート・バラスさんは、治療薬の承認は「団結したALSコミュニティ全体の勝利」だと祝福。「ALSを治療するには、まだ多くの課題が残っていますが、この新しい治療法はその闘いにおける重要な一歩になる」と喜んだ。

アイスバケツチャレンジを始めたのは、ALS患者であるパット・クインさんとピート・フレイツさん。このキャンペーンを通じてALS協会に集まった寄付金の総額は1億1500万ドル(約160億円)以上であり、ALS研究に貢献した。フレイツさんは2019年、クインさんは2020年に亡くなっている。

アイスバケツチャレンジ以降、ALS協会はALS研究に1億ドル(約140億円)以上を費やし、治療薬「AMX0035」のほかにも、現在は世界12カ国で130の研究プロジェクト、さらに開発段階のある40の潜在的な治療法に資金を提供しているという。

 

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