宿泊施設関係者座談会
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  年間を通して客に「選んでもらえる地域」づくりを狙いに、北茨城市の磯原温泉組合(渡辺悦夫組合長)は市内の宿泊施設関係者による「今後の北茨城観光を考える座談会」を7月26日に開いた。東日本大震災以降の宿泊者数の減少やシーズンオフの集客などの課題解決に向け、北茨城ならではの地域の魅力を再発掘し、観光に結び付けた各種プログラムの実現を目指す最初の取り組み。
 渡辺組合長が座長を務め、全国各地の旅館などの企画設計を手掛ける「ある・こあ建築設計事務所」(神奈川県)の早川道敏社長から事例を聞いた。
 出席者は現状や課題、個々の取り組みなどで意見交換。東日本大震災や福島第1原発事故の影響で観光入込客数は大きく落ち込んだ。その後のPR活動などで回復傾向にあるものの、宿泊施設関係者は「客足が遠のいている」と一致した実感を持っているという。
 さらに地元の特産品のアンコウシーズン以外の落ち込み、経営者の高齢化、建物の老朽化、後継者不足などの課題を挙げた。提案では「まち全体の観光の雰囲気づくり」「公共施設の月曜休み対策」「遊覧船など海を使ったプログラムの充実」「自然や文化歴史などの地域資源の発掘とPR」-などの意見が出された。
 組合では意見交換を通じて新たな観光プログラムを作り、市観光協会などにも働き掛けていく方針。渡辺組合長は「視点を変えたり、工夫したりすることで光るものをつくり出せる。全体として取り組む姿勢をつくっていきたい」と話す。
 同市内の磯原町地区や大津・関南町地区、平潟町地区など海岸部では、ホテル・旅館、民宿を合わせて約50軒(客室数約480室、収容人数約1900人)の宿泊施設が営業。同市の観光入込客数は2007年度に150万人を突破したものの、11年度は約34万人に減少した。市観光協会などが年間約80〜100カ所のイベントに出掛けてPRし、昨年度は100万人の大台を回復した。(飯田勉)