「おれおれ」120件、最多 県警 「だまされた振り作戦」に力
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  高齢者らを狙ったニセ電話詐欺の被害が後を絶たない。県内で今年上半期(1〜6月)に発生したニセ電話詐欺の被害件数(未遂含む)は204件に上り、前年同期より11件増えた。被害総額は約2億6730万円で、前年同期より約1億9350万円減少。1件当たりの被害額が比較的少ない犯行が目立つ。県警は被害防止に向け、容疑者をおびき出す「だまされた振り作戦」を展開する。
 今年上半期の被害をだまし方の手口別にみると、子どもや孫などをかたる「おれおれ詐欺」が120件(前年同期比46件増)と最も多く、架空の未公開株購入を持ち掛けたり、ネットのサイト料を請求したりする「架空請求」が54件(20件減)、還付金詐欺が19件(17件減)、融資保証金詐欺が10件(1件増)と続いた。
 交付手段別にみると、犯人側と直接接触する「手交型」が122件(50件増)と最多で、「振り込み型」が34件(32件減)、電子マネー被害が31件(7件減)、コンビニで支払い番号を告げてネットショッピング代金を入金させる「収納代行」が10件(10件増)だった。
 被害者の約7割を占めたのは65歳以上の高齢者。このうち6割強が女性だった。
 被害総額が前年同期よりも減少したことについて、県警ニセ電話詐欺対策室は「電子マネーをだまし取るなど、1件当たりの被害額が比較的少ない犯行が目立つ傾向」と指摘する。今後、電子マネーを販売するコンビニエンスストアなどに協力を求め、被害に遭いそうな人に声を掛ける取り組みを広める必要があるとしている。
 一方で、キャッシュカードを被害者から直接受け取り、口座から金を引き出す手口も横行している。犯人は警察官や銀行員をかたり「キャッシュカードを確認させてもらいたい」と電話で告げ、現金をだまし取るという。
 ニセ電話詐欺の被害防止に向け、県警は犯行に利用された口座の凍結に加え、電話を受けた人が容疑者をおびき出す「だまされた振り作戦」に力を入れている。
 今年上半期に、現金を受け取る役の「受け子」などを摘発したのは17件で、前年同期より9件増加した。作戦に対応する「現場検挙チーム」を編成し、組織的な犯行の実態解明を進めている。