スウェーデンの王立科学アカデミーは9日、2019年のノーベル化学賞を旭化成名誉フェローで名城大教授の吉野彰氏(71)ら3氏に授与すると発表した。スマートフォンなどに広く使われるリチウムイオン電池を開発し、現在の情報化社会を支えるほか地球温暖化の解決にもつながる成果として高く評価された。

1973年にノーベル物理学賞を受賞した江崎玲於奈氏(94)=つくば市=は吉野彰氏の受賞について、「日本の科学技術分野の振興に刺激を与える素晴らしいもの」と祝福した。

スマートフォンやパソコンなどを常に持ち歩くモバイル社会の発展に大きく貢献した吉野氏の研究について、「現代人の今の生活を可能にしてくれる基本となるものを開発してくれた」と評価した。

また、リチウムイオン電池の発明は、近年叫ばれている「持続可能な社会の実現にも大きく寄与するものであり、これからますます重要性が増していく」と述べた。江崎氏は「(ノーベル賞は)最高の栄誉。資源が少ない日本の科学技術の振興にさらなる貢献をしてほしい」と期待した。

12月10日に開かれる授賞式には「リラックスして楽しんで臨んでほしい」と笑顔で話した。