冬になるとおうちで過ごす時間が増える人も多くなりますが、それに加えて年末年始はおいしいごちそうで食生活も乱れがちです。そんな中でも簡単にできる体にいいことは、1日3杯のコーヒー。コーヒーに含まれるポリフェノールには抗酸化作用があり、私たちの体の中にあって正常な細胞や遺伝子を攻撃してしまう活性酸素を撃退してくれるのだそうです。11月26日「ポリフェノールの日」に、ネスレ日本主催のウェブセミナーでコーヒーとポリフェノールについて教えてもらいました。



コーヒーは健康にいいこといっぱい



嗜好品としてよく知られているコーヒー。世界中で愛されている飲み物です。



今回のウェブセミナーでは、そのコーヒーに豊富に含まれているポリフェノールのパワーについて、日本ポリフェノール学会の理事・医学博士の近藤 和雄先生(お茶の水女子大学 名誉教授)とネスレ日本 ウエルネスコミュニケーション室の福島 洋一氏の2名に教えていただきました。




  • コーヒーを一日に3〜4杯飲んでいる人は、全く飲まない人より2割程度死亡リスクが低いというデータがある


  • コーヒーを飲むことで肝疾患による死亡リスクを下げるというデータがある


  • ポリフェノールを多くとったほうが心血管疾患と脳卒中の死亡率が低くなることが調査からわかっている



ポリフェノールってどんなもの?



そんなポリフェノールとは、どんなものなのでしょうか。ポリフェノールは植物由来の抗酸化物質の一つで、ほとんどの植物に含まれています。



ポリフェノールはどうして体にいいと言われているの?



ポリフェノールは体の中で、正常な細胞や遺伝子を攻撃してしまう活性酸素を撃退してくれます。活性酸素は普段は細菌やウイルスを撃退する役目をしていますが、増えすぎると悪さをしてしまう物質で、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、癌など様々な病気に関係しているといわれています。



ポリフェノールは何に含まれているの?





ポリフェノールはほとんどの植物に含まれていますが、代表的な食品はコーヒー、赤ワイン、緑茶、チョコレート、レモン、カレー、そばなどです。



私たちは普段、ポリフェノール摂取量の半分近くをコーヒーからとっていることがわかっています。赤ワインにもポリフェノールは多く含まれているのですが、アルコールなのでそんなにたくさん飲むことはできません。気軽に飲めるコーヒーは、ポリフェノールを摂取するのにぴったりだといえるでしょう。



1日3杯のコーヒーでポリフェノールを





ポリフェノールをとるためにおすすめしたいのは、1日3杯のコーヒーです。ポリフェノールの1日の摂取量は1,000〜1,500mg以上(1杯当たり150mLのコーヒーなら3〜5杯分に含まれる量)がよいという提案がされています。コーヒーを1日3杯飲むとポリフェノールの摂取量は900mgとなり、他の食品に含まれるポリフェノールと合わせるとちょうどよくなるというわけです。



いつ飲むのがいいの?





コーヒーはいつ飲んでもOK。朝起きたとき、運転をしながら、仕事をしながら、食後など。よりよい睡眠のためには、夜はカフェインレスコーヒーがおすすめです。カフェインレスでもポリフェノールの量は変わりません。



コーヒーの種類はなんでもいいの?





レギュラーコーヒー、ソリュブルコーヒー、インスタントコーヒー、ボトルコーヒーなど好きなものを飲んで大丈夫です。ポリフェノールの量は変わりません。また、エスプレッソは小さいカップで、アメリカンは大きなカップで飲むため、これらもそれぞれ一杯に含まれるポリフェノールの量は変わりません。



何杯飲んでもいい?



コーヒーは嗜好品なので、飲んでも飲まなくてもいいし、飲みたい人はたくさん飲んでもかまいません。ただ、コーヒーにはカフェインも含まれていて、カフェインはとりすぎると体によくありません。食生活のバランスも考えると、多くても1日5杯程度までにしておくのがおすすめです。



年末年始はおいしいものを食べる機会がたくさんある一方、食生活の乱れが気になる時期でもあります。抗酸化作用のあるポリフェノールを豊富に含む、1日3杯のコーヒーを習慣にしてみませんか。



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