みなさんが思い描く、豊かな暮らしとは? フランスで暮らしていると、毎日を工夫しながら過ごすのも、人生を豊かにするひとつの方法だと気づきます。でもそれは、憧れのスローライフとは少し異なる、ちょっとした暮らしの知恵なのです。この連載では、毎日を快適に過ごすコツやアイデアなどを南フランスよりお届けします。

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今回は、エコなライフスタイル「ゼロ·デシェット(Zéro déchet)」について。食品ロスや資源のムダ使いを減らす、個人レベルの取り組みです。



ゼロ·デシェットとは?



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直訳すると※“ゴミゼロ運動”という意味合いのゼロ·デシェット。“環境に配慮したエコなライフスタイル”を指します。もともとは英語圏の「ゼロ·ウェイスト(Zero Waste)」からきたもので、ここ数年、こちらでもブームです。「ゼロ・ガスピヤージュ」「ゼロ・ガスピ」などと呼ばれることも。



※日本国内で5月30日に行われる530運動を始め、街を清掃する美化運動とは異なります。



具体的にはどんなことをするの?



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エコなライフスタイル、と聞いてみなさんが思い浮かべることは? 「マイバッグ」や「省エネ」などでしょうか。このように、ゼロ·デシェットにつながる考え方は、割と身近にあります。



仏ブルゴーニュ地方のある自治体を参考に、具体的な例を見てみましょう。



1. 食品ロスを出さない·減らす心がけ
2. 過剰包装された商品の購入を避ける
3. 使えるものはリサイクル&リメイク



どれも今から始められることばかりです。続いては、フランス人のライフスタイルより、各項目の具体例をご紹介。



広告や雑誌など、日常のさまざまな場面で見かける「ゼロ·デシェット」
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食品ロスを出さない·減らす心がけ



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以前、こちらのコラムでご紹介した「バッチクッキング」。まとめて1週間分の食事の下ごしらえをするバッチクッキングは、時間の節約という観点だけでなく、経済的でもあります。


野菜や果物の皮はおいしく食べる料理を試したり、あるいは堆肥にしたり。しおれた野菜やハーブも、水に数時間浸けておくだけでシャキッとします。


このような“食べ物を捨てない工夫”だけでなく、「あらかじめ買い物リストを用意する」「空腹時にはスーパーへ行かないようにする」など、“買い物をする際の心がけ”や“ゴミの分別をしっかりすること”も、ゴミの減量につながります。



過剰包装された商品の購入を避ける



仏スーパー·カルフールの量り売りコーナー
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プラスチックゴミの削減という観点から、量り売り中心の食品店や、スーパーでも豆類やナッツ、ドライフルーツにビスケットなどの量り売りを扱うコーナーが増えています。



使えるものはリサイクル&リメイク



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不必要になったものはネットやフリマアプリで売ったり、必要としている人に譲ったり。古くてもお気に入りのものはリメイクしたり。


このほか(食料の長距離輸送に伴う)大気汚染の軽減はもちろんのこと、旬のものを栄養価の高い新鮮な状態でおいしくいただき、生産者のサポートにつながる「地産地消」も、ゼロ·デシェットにつながる心がけです。



少しの工夫と努力で、より良い地球環境の実現を目指すこの取り組み。心の豊かさにもつながる気がしますよね。みなさんもほんの少し、意識してみませんか?



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