映画の中に登場する料理やスイーツ。おいしそうなシーンを見て、無性に「これ食べたい!」と思った経験がある人も多いのでは? この連載では、そんな映画を彩るグルメの妄想レシピをご紹介。あの名作のあの料理はどんな味?どうやって作るの?そんなギモンに応えるべく、筆者が独自に再現します。今回は、不朽の名作「ゴッドファーザー」から「クレメンザのミートボールスパゲティ」にトライ。

ゴッドファーザー クレメンザ パスタ


映画史に残る超傑作「ゴッドファーザー」(1972)



アメリカを舞台に、シチリア系移民のマフィア一家の内幕を描いた「ゴッドファーザー」。重厚なストーリーはさることながら、俳優の圧倒的な演技、光と影の映像美、哀愁漂う旋律、斬新なカメラワーク、すべてが芸術の域に達し、映画史に残る名作として多くのファンを抱える作品です。



暗殺、襲撃、脅迫、裏切り──。緊張感と迫力が延々と続くなか、唯一“ユルい”とも言えるシーンが、マフィアの古参、クレメンザがパスタの作り方をコルレオーネファミリーの三男で、アル・パチーノ演じるマイケルに伝授するくだり。

クレメンザは「いつか、20人分の料理を作るかもしれないぞ」という言葉とともに指南しますが、マイケルは後にファミリーのドンとなり、組織全員を食べさせる立場に。ゆえに、このシーンは彼の未来を暗示しているとも言えます。



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クレメンザは、「まず、オイルでニンニクを炒める。香りが出たらトマトペーストとトマトを加える。焦げ付かないようにな。頃合いを見てソーセージとミートボールを入れる。赤ワインを少々。それから砂糖をひとつまみ入れる。これが秘訣さ」とマイケルに説明。

殺人も厭わないクレメンザが、シェフのような手際で料理する姿はなんとも印象的でした。一方で、実際に食すシーンはなかったため「一体どんな料理だったの?」と気になった人も多いのではないでしょうか。



マフィアのまかない飯「ミートボールスパゲティ」





それでは作っていきましょう。映画で使用されるのはイタリアンソーセージかと思われますが、手に入らなければ粗挽きソーセージでOK。主な材料は以下の通りです。



材料(3人分)



  • スパゲティー 240g
  • 牛ひき肉 150g
  • 豚ひき肉 150g
  • 粗挽きソーセージ 3本
  • トマト缶詰 1缶
  • トマトピューレ 100g
  • 玉ねぎ 1/2個
  • 玉子 1個
  • 砂糖 10g
  • 赤ワイン 30cc
  • にんにく 2片
  • オリーブオイル 大さじ3
  • イタリアンパセリ 適量
  • 塩・胡椒 適量


作り方





まずはミートボールから。みじん切りにした玉ねぎ、玉子、ひき肉、塩胡椒をボールに入れ、粘りが出るまで混ぜ合わせます。



ゴッドファーザー パスタ ミートボール


粘りが出たら好みの大きさに丸めます。ハンバーグ同様に、空気を抜きながら整形するのがポイント。



ゴッドファーザー クレメンザ パスタ


熱したフライパンにオリーブオイル大さじ1を入れ、ミートボールとソーセージを焼きます。後で煮込むため、ミートボールは表面にしっかり焼き色がつく程度で。一旦皿に取り出しておきましょう。





続いてソース作り。鍋にオリーブオイル大さじ2とにんにくのみじん切りを入れ、弱火でじっくり炒めます。





にんにくがほんのり色づいたらトマトピューレを投入。クレメンザの指南通り、焦げ付かないよう注意しながら軽く煮詰めましょう。





続いてトマト缶を投入。木べらでトマトを潰しながら、一度煮立てます。





ソーセージとミートボール、ワイン、砂糖を入れ、全体にとろみが出るまで煮込みます。仕上げに塩胡椒で味を整えたらソースの完成。



ゴッドファーザー クレメンザ パスタ


茹で上がったスパゲティとソースを皿に盛り、刻んだイタリアンパセリを散らせばできあがり。所要時間約20分と意外に簡単だったのが驚き。



ゴッドファーザー パスタ


つなぎを使用しないため、ミートボールは肉肉しい仕上がりに。ソーセージのプリプリの歯応えと溢れ出る旨味もたまりません。衝撃的なのがトマトソースの濃厚感!トマト缶だけでなくトマトピューレを加えることにより、深みが一気に増した様相です。さらに少々の砂糖がトマトの甘味を引き出すと言う、よき仕事っぷりを発揮。

シンプルでありながら、実に計算の行き届いたミートボールスパゲティ。抗争や暗殺で多忙な彼らにとっては、しかるべき時短料理なのかもしれません。まだまだステイホームが続く今。赤ワインを飲みながら、映画を見つつ、マフィアの食卓気分を楽しんでみてはいかが?



[Photos by Nao]
※レシピは公式のものではなく、筆者が独自に再現したレシピになります。映画の内容については注意の上執筆しておりますが、事実と異なる部分がある場合には編集部までご一報(info@iemone.jp)いただけますと幸いです。