梅雨が明け、本格的な暑さに見舞われる夏。食材の痛みが気になる時期ですが、なかでも日常で使う頻度が高い「味噌󠄀」の正しい保存方法が知りたい!と思っている人も多いのではないでしょうか。今回は、味噌󠄀メーカー「ひかり味噌󠄀」の醸造責任者・小市一道さんが教える「正しい味噌󠄀の保存方法」を紹介! 意外と知られていない、知っていると役に立つ味噌󠄀の疑問についても聞いてみましたよ。


Q.味噌󠄀が茶色くなってきたら、食べても大丈夫?





A. 風味は変わりますが、食べても問題ないです



色が濃くなるのは、原料である大豆などのアミノ酸が糖と反応して褐変する現象=「メイラード反応」のためで、どんな味噌󠄀でもおこる現象。特に、夏場の暑い環境では急速に褐変が進むそうですよ。



食べても問題はないですが、変色が進行すると風味が変化するため、正しい保存方法を心がけたいですね。



Q.常温保存と冷蔵庫保存、どちらがベスト?





A. 常温でも問題ないですが、冷蔵庫保存をおすすめします



常温保管でも問題はありませんが、保管温度が高い場合は、味噌󠄀の色が変化(着色)するため、味噌󠄀の風味も変わる場合があります。そのため、購入後はできるだけ冷蔵庫での保管がおすすめとのこと。



味噌󠄀の保存で大事なポイントは、低温に保ち、空気に触れないようにすることと、水に濡らさないようにすること。開封後は、味噌󠄀の表面にラップを貼るなどし、なるべく空気にふれないようにして、味噌󠄀の酸化や乾燥を防きましょう。梅雨のように湿度の高い時期は、冷蔵庫から出すと結露が始まるので、出し入れする回数を少なくするか、なるべく早く戻すなどして対策してみてくださいね。



また、味噌󠄀を取り出すときに使うヘラやスプーンは必ず乾いたものを使いましょう。味噌󠄀はひとたび水で薄まると、微生物の生育を逆に助長してしまいます。 野菜や魚など水気の多い食材を味噌󠄀に漬ける際には、味噌󠄀が薄まり過ぎないように味噌󠄀の量を調整するか、薄味の漬物であれば冷蔵して早めに食べるなどの気遣いが必要。なお、味噌󠄀は一般的な家庭の冷凍庫の温度では凍らないため、冷凍庫での保存もおすすめです。



Q.表面の白いカビのようなものは何?





A. 酵母菌の一種「産膜酵母(さんまくこうぼ)」です



開封した味噌󠄀を暖かい環境に置いておくと、生えることがあり、温度を下げると生育を抑制できますので、開封後の味噌󠄀は極力冷蔵庫で保管してください。味噌󠄀の風味を損なうため、発生した場合はその部分を除いて使用してください。



これとは別に、味噌󠄀の表面や内部に白い結晶ができることがあります。 これはたんぱく質が分解されてできる「チロシン」というアミノ酸が結晶したもので、粒状であったり、形が定まらない塊状であったりすることが多いです。また、袋入りのお味噌󠄀の場合は、袋の内面に沿って膜状に析出し、無印刷の透明部分に、白っぽい濁りとして現れる場合もあります。



味噌のプロに教わった正しい味噌󠄀の保存方法を活用して、毎日の食事においしい味噌を取り入れていきたいものですね。



【取材協力】ひかり味噌󠄀(株) 醸造責任者 小市一道さん
1966年生まれ。1989年大学卒業後に、長野県の味噌󠄀会社に入社。品質管理課長、企画開発課 長、製造課長などの経験を経て、2009年ひかり味噌󠄀に入社。2011年以降は味噌󠄀醸造に関わる 部長を務め、現在は味噌󠄀醸造技術部 部長として、ひかり味噌󠄀における醸造責任者を務める。 30年にわたり味噌󠄀に携わる。




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