7月21日に発売を控えるNintendo Switchタイトル『スプラトゥーン2』。7月15日の17時から21時に、フェス形式のマルチプレイ体験会「スプラトゥーン2 前夜祭」が開催されました。

「スプラトゥーン2 前夜祭」はNintendo Switchのオンラインストアからダウンロードして決められた期間のみプレイできる専用ソフトの形態をとっていました。開幕時間以外も、チュートリアルとハイカラスクウエアでのフェス投票、お絵かき投稿が可能でしたが、ウデマエランクやブキ・ギアも一部のみとなっており本編への引継ぎ要素は一切ありません。

■「前夜祭」は誰のため?


さて、この「前夜祭」ですが、『スプラトゥーン2』をプレイしたくて「Nintendo Switch スプラトゥーン2セット」を予約購入したユーザーは発売の一週間前に開催された「前夜祭」を体験できなかったため、ちょっとした議論がネットを中心に巻き起こりました。『スプラトゥーン2』セットの発売までNintendo Switch購入を我慢していた多くの熱心な『スプラトゥーン』ファンを結果として置き去りにしてしまった「前夜祭」の意図はどこにあったのでしょうか。

全世界同じ時間に行われてた3月の「試射会」と異なり、「前夜祭」は、米国・欧州・日本は別々の時間帯での開催となりました。開催時間が4時間であることには変わりはありませんが、米国内や欧州の西側と東側でも数時間ある時差を考慮し、土曜のいわゆるプライムタイムにかかるように調整されています。また、欧米のお題が「ケーキvsアイス」になっているのに対して日本が「ロックvsポップ」だったのには、タワーレコードとのコラボキャンペーンが背景にあると見受けられます。


前作『スプラトゥーン』は日欧米各地で100万本以上を販売する大ヒットを記録しましたが、日本の倍近い市場を持つ北米などではまだまだ新規ユーザーの開拓が可能な状況です。Wii Uは見送ったがNintendo Switchは購入したというユーザーへも、Wii Uからの移植タイトルや続編タイトルは大きな需要を見込めると考えられます。

そういった状況を踏まえると、『スプラトゥーン2』の「前夜祭」は、欧米の『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』や『マリオカート8 デラックス』をはじめとした他のタイトル目的で購入しているユーザーへのアピールが目的であったのではないかと推測できます。もちろん、日本でもNintendo Switchを所持している新規ユーザー向けた部分も当然あると思われますが、国内の『スプラトゥーン』熱は他国に比べてはるかに高く、十分に認知されているため、改めて強くアピールする必要性はないように感じました。実際、海外のゲームイベント取材で現地の任天堂スタッフに話をうかがうと、『スプラトゥーン』を支持しているユーザーは日本が突出して多いという声を聴くことがありました。

■前作と前夜祭


「前夜祭」は海外の新規ユーザーへのアピールの側面が強いという話をしましたが、既存の『スプラトゥーン』ユーザーにとってもパワーアップした要素を先行体験できるという点で、非常に重要なイベントだったのは確かです。720pから1080pへの解像度の向上、2画面の廃止とジャンプボタンレイアウトの変更、マッチング&解散時の改善、そして最も大きな変化である携帯モードでのプレイなど。

十字キー上で表示できる「カモン」が敵に倒されたときに「やられた」となって位置を味方に教えることができたり、度重なるプレイの途中抜けに対するペナルティが用意されていたりと、前作プレイヤーの声を取り入れた要素が多く追加されていたのも注目されます。


前作から引き続き登場となるステージにもギミックが追加されて戦略の幅が広がっています。前作の「タチウオパーキング」ステージは、特定のブキと陣取りによって戦い方が偏っていましたが、今作ではインクレールの追加によってお互いに裏を取りやすく、ダイナミックな攻防が繰り広げられるようになっていました。

「前夜祭」ではこのような新要素を先行で体験できたこともあり、本体を『スプラトゥーン2』とセットで予約購入したユーザーはプレイできなくて歯がゆい思いをしてしまったわけですが......。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆


インクで塗るという爽快感やイカをモチーフとしたキュートなキャラクターなど、唯一無二の楽しさを提供してきた『スプラトゥーン』。そして大きくパワーアップしたNintendo Switch向けの続編『スプラトゥーン2』が「前夜祭」を経て7月21日についに世界同時発売となります。さらにイカしたバトルの始まりは、もう目の前です。