爽快系2Dアクションの期待作として注目を集めていた『天穂のサクナヒメ』が、先日発売日を迎えました。羽衣アクションを駆使するバトルは、心地よい操作感と唯一無二の手応えが備わっており、ついついプレイしてしまう魅力を持ち合わせています。

そして、本作を支えるもうひとつの要素「稲作」も、プレイヤーの心を捕らえて離しません。稲作は、主人公のサクナヒメを強くする育成手段ですが、11にもおよぶ行程を再現する徹底ぶりで、本格的な稲作体験が味わえます。


この作り込みに驚く方が後を絶たず、Twitterなどでは本作の稲作に関する話題が飛び交うほど。その中には、「農林水産省の公式サイトにある“お米 作り方”のQ&Aが実際に役立つ」といったコメントも飛び出し、話題になるほどでした。

確かに『天穂のサクナヒメ』の稲作作りは細部まで作り込まれており、地道な努力の積み重ねや、その成果が実った時の醍醐味は、他では代え難い体験と言えます。ですが、『天穂のサクナヒメ』の攻略に、農林水産省のQ&Aが本当に役立つのでしょうか?


その疑問を晴らすべく、実際にQ&Aを参考にしながら、『天穂のサクナヒメ』の稲作に取り組んでみました。果たして、その結果やいかに!?

まずは、Q&Aに頼らずプレイ!

Q&Aを参考にするだけでは、実際に違いがあるのか分かりにくいため、何の情報も仕入れないで挑んだ1年目の結果と、Q&Aを参考にしながら挑んだ1年目の結果を比べてみたいと思います。


ゲーム内でもレクチャーが入るため、ほとんどのユーザーが当てはまるであろう「稲作初心者」であっても、ひとつひとつの手順をちゃんと行えます。


とはいえ、不手際が多いのもまた事実。今回は、稲を干す「稲架掛け」の時期を見誤り、全然乾かないまま脱穀に進む形になってしまいました。


全くの手探りながら、なんとか新米の完成にたどり着きます。成果の目安となる稲の格は「5」。これがいいのか悪いのか、自分でもピンと来ませんが、ひとつの結果として受け止めておきます。

■稲作の成果:1年目(Q&Aを参考にせず)
・格:5

・量:458
・味:532
・硬:490
・粘:480
・美:415
・香:563

・お米の入手数:10
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<cms-pagelink data-text="農林水産省よ、我に力を! Q&Aを片手に米作りを開始" data-page="2" data-class="center"></cms-pagelink>)))

改めて挑む“稲作1年目”・・・しかし、今度はQ&Aがある!

続いて、“お米 作り方”のQ&Aを参考にしながら、2度目の稲作1年目を開始。展開的に1年目は、田植えからのスタート。早速Q&Aを調べると、稲の苗を植える間隔についての情報があります。早速助かる展開! この情報を元に、田植えを進めていきます。

苗がうまく育っていたなら、畝間(うねま)も株間(かぶま)も30センチメートルぐらいにして植えます。
草丈(くさたけ)が短く、まだ株の分かれが進んでいない苗が多い場合には、株間を20〜25センチメートルくらいにつめて植えるとよいと言われています。
ちなみにQ&Aには、「米作りに必要な機械」の記述もあるので、そちらも軽くチェックしてみました。

1.苗(なえ)を育てるための種まき機、育(いく)びょう機
2.田おこし、しろかき、たい肥(ひ)をまくためのトラクター
3.田植えを行うための田植え機
4.農薬をまくための動力防除機(どうりょくぼうじょき)
5.稲刈(いねか)りを行うためのコンバイン
6.収穫(しゅうかく)したイネを乾燥(かんそう)・もみすりを行うための乾燥、籾摺(もみす)り機、などが一般的に使用されています。
なるほど、どれも稲作に必要なものばかりです。しかし、ご安心ください。『天穂のサクナヒメ』には、機械に代わって各行程をこなす作業員がしっかりといます。そう、サクナヒメです!


そんなサクナヒメの活躍で、田植えも無事完了。しかし後で調べたところ、「疎植」はあまりよくない模様(参考:千葉県「疎植に要注意」)。これは完全にプレイヤーの腕前の問題なので、Q&Aに罪はありません。

幸い、1回目の1年目も「疎植」だったので、比較に影響はない・・・と思いたい!


春から夏にかけては、雑草との戦いに入ります。多い時は、田んぼの一角だけで5回も引き抜くハメになったことも。こまめな管理が欠かせません。

Q&Aを見ると、害虫についての情報がたっぷりと載っています。

稲の害虫は、5月にイネミズゾウムシやイネドロオイムシなど、7月になるとニカメイチュウやコブノメイガなどが発生します。
稲の害虫の天敵としては、ムナカタコマユバチ、ズイムシアカタマコバチ、セグロカマバチ、ケシカタビロアメンボ、コモリグモ類、コサラグモ類などがいます 。



ムナカタコマユバチなどは(多分)捕まえられませんが、蛙や蜘蛛が害虫を食べてくれるはず。意識的に周囲や屋内を見回り、せっせと田んぼに放します。

ちなみにQ&Aには、「虫追い」という害虫駆除方法もありました。

いわゆる「虫追い(むしおい)」、「虫送り」といって、農家がみんなで太鼓(たいこ)、半鐘(はんしょう)、たいまつ等をもち、声を出しながら田んぼのまわりを歩き、稲(いね)に付く虫を追い払ったと言われています。

稲を作っている田んぼは住居の目の前なので、日常の生活がそのまま「虫追い」の効果を発揮してくれそうです。


作中だと、肥料作りは2年目に案内が入る要素です。しかし、「米作りは土作りからと言われますが、大事なことは水と肥料分(ひりょうぶん)と酸素(さんそ)です」とQ&Aにあるので、1年目から肥料を作って撒いてみます。

基礎材が心許ないので、気休め程度かもしれませんが、やって悪いことはない!・・・はず。

ほとんどの田んぼの土には何かが不足しているので、肥料を入れたり、砂地で水はけが良すぎたら、肥料分や水を保つ力が弱くなるので、粘土質(ねんどしつ)の土を加えたりして欠点を補(おぎな)ってあげます。
何が不足しているのか、その見極めも大事なようです。す、すみません、先生!


雑草を抜いたり、肥料を撒いたりするものの、日々の作業といえばそれくらいで、後は見守る(=バトルに励む)日々が続きます。しかし、これで本当にいいのか? 気になった時は、Q&Aをチェックすれば大体解決できるはず。

稲は寒さに弱い作物ですから、日本の場合は、夏季(開花期(かいかき))の最低気温が問題となります。
一般的(いっぱんてき)には、開花前の約2週間の最低気温が17度以下になると花粉が奇形(きけい)となりお米が実らなくなります。
開花期の最低気温がこれ以下になるようですと、栽培は困難(こんなん)になります。
やっぱり役立つQ&A。とはいえ、気温そのものはお天道様次第。神といえども、サクナヒメの領分を超える分野では──と諦めかけていたら、こんな記述もありました。

気温が低い時は、稲を寒さから守るため水を深くしたり、あるいは、根の張りを良くするため、時々水を干(ほ)して土の中へ空気を供給したりします。

おお、これは目から鱗! なんとなく、気温が高すぎる時に温度を下げるために水を増やす、みたいなイメージを持っていましたが、水が保温もしてくれるんですね。なるほど。こまめな水量の管理が、美味しいお米に繋がるようです。

ちなみに、本作の攻略には直接関係なさそうですが、使う水の量についての情報もQ&Aにありました。


夏のいちばん暑い日、10アールの田んぼの稲は約6.5トンの水を吸います。これを1株(かぶ)の稲になおして計算すると約300gになります。
なお、稲は一生の間に10アール当たり400トン、1株当たり約20kgの水を吸います。
そんなに水を使うのか・・・! 尽きぬ水があり、すでに用水路も完備されていたこの環境、天国すぎるのでは。

ふつう、水田には3〜5センチメートルの深さの水を入れておきます。農家が朝夕水田を見回るのは、この水の深さを調節するためです。
こちらは、攻略する上でも役立ちそうな情報です。これがいわゆる“足首くらい”の目安なのでしょう。


(((<cms-pagelink data-text="農林水産省のQ&Aは、『天穂のサクナヒメ』に効くのか? 結果発表!" data-page="3" data-class="center"></cms-pagelink>)))

Q&Aを参考にした米作りは、果たしてゲームの結果を左右するのか?

ゲーム画面とQ&Aを往復しつつつ、ようやく実りの秋を迎えました。果たして、農林水産省の情報は、『天穂のサクナヒメ』攻略に役立ったのでしょうか。


こまめにQ&Aを覗いたことが工程管理にも繋がったのか、「稲架掛け」も無事成功。「十分に干せたと思うぞ」と語るサクナヒメを、どこか神々しく感じます。では、1年の成果をご覧ください!


■稲作の成果:1年目(Q&A参考前→参考後)
・格:5→6

・量:458→474
・味:532→623
・硬:490→582
・粘:480→490
・美:415→489
・香:563→401

・お米の入手数:10→10
稲の格は「6」になり、量や味なども全体的に上回りました。唯一、「香」のみ大きく下がりましたが、全体的に見てよりよい収穫が得られたように思います。

厳密に言えば日照条件などに違いが出るため、正確な比較はできませんが、漫然と作業だけをするのではなく、「この行為をなぜ行うのか、どんな効果があるのか」を知った上で行うことで、意識が向きやすくなったり、ちょっとした対応もこまめに出来たような気がします。そういった意識の変化も、Q&Aを参考にて得られた成果なのかもしれません。


その意味も含め、「“お米 作り方”のQ&Aは、『天穂のサクナヒメ』の攻略に役立つのか?」の疑問について、筆者は力強く「YES!」と答えたいと思います。本作の稲作に悩んだ時は、あなたも農林水産省のQ&Aにアクセスしてみてはいかがでしょうか。ちなみに、「クボタ」や「JAむなかた」も参考になる、との声が上がっています。合わせてどうぞ!