【度会郡】南伊勢町東宮出身で江戸時代初期の豪商、河村瑞賢(一六一八―一六九九年)の生誕400年を記念し、瑞賢が開いた東・西回り航路をヨットでたどる航海に出ていた同町五ケ所浦の寺田順さん(67)らが16日、西回り航路の一つで最後の寄港地、同町方座浦に入港した。小山巧町長や町民ら約300人が出迎え、一カ月半に及ぶ航海をねぎらった。 河村瑞賢は両航路を開き、米の運搬などで安全な海上輸送を実現し、大阪での治水工事や新潟の銀山開発にも尽力した。 同町でボートサービス業を営む寺田さんがヨット歴50年の経験を生かし、両航路をたどりながら瑞賢の功績や町の魅力を全国に発信しようと企画。ヨット仲間らと共に6月2日、五ケ所港を出港した。 寺田さん所有の全長九メートルのヨットで、東回り航路の静岡県下田や千葉県銚子などの港に立ち寄り、津軽海峡を通過。西回り航路では、山形県酒田市で丸山至市長に小山町長からの親書を手渡し、同市からはブランド米「酒田女鶴」で作った餅が贈られた。丸山市長も「南伊勢町と河村瑞賢を通じたつながりができた」と喜んでいたという。 酒田港を出港後、新潟県小木や山口県下関など両航路で計約40港に寄港。潮の流れや台風の影響で、予定より約一週間遅れで方座浦に入港後、五ケ所港に帰港した。 帰港式は方座浦であり、南島豊漁太鼓が祝いの曲を披露。同市から贈られた餅を使い餅まきも実施した。 小山町長は「町民有志が苦労を重ねて航海し、瑞賢や南伊勢町を全国に発信してくれた」と感謝した。寺田さんは「全国各地を回って今まで知らなかった瑞賢の功績も分かった。初めて本州を一周し、楽しませてもらった」と話していた。