指先に腫れや痛みが生じる「ひょうそ」は赤ちゃんから大人まで誰もが発症する可能性がある感染症です。しかし、ひょうそを治療せず放置すると悪化して切開が必要になることもあり危険です。そこで今回はひょうその症状や原因、自然に治るケース・治らないケースについて解説します。

ひょう疽(ひょうそ)とは

「ひょうそ」(=化膿性爪囲炎)とは手足の指に細菌が感染することで発症する病気です。感染が指先などの先端部だけでなく、表皮にも広がると「とびひ」と呼ばれます。

ひょうその症状

ひょうその代表的な症状が指先の赤みや腫れ、ズキズキとした痛みです。治療せずに放置すると膿がたまって黄色っぽく変色したり関節や骨、リンパにまで炎症が広がってしまうこともあります。

ひょうその原因

ひょうその原因は指の切り傷や擦り傷から細菌(黄色ブドウ球菌や連鎖球菌など)が感染することが原因といわれています。特に以下のような人はひょうそができやすい傾向があります。

・おしゃぶりをしている乳児
・水仕事の多い主婦や料理人
・巻き爪の方
・指のささくれをむしる癖がある方
・よくネイルをする方

おしゃぶりや水仕事をすると指先が湿った状態になり細菌感染が起きやすくなるため、ひょうそができやすくなります。また、ネイルの際に甘皮処理をするだけで細菌に感染することもあるので注意が必要です。

ひょうそは自然に治るのか

「ちょっとした炎症なら自然に治るだろう」と考える方も多いですが、ひょうそは皮膚の奥まで細菌感染が広がってしまうと自然に治るケースは少ないです。

また、市販の塗り薬だけでは細菌を全滅させることはできないので、再び炎症がぶり返してしまうこともあります。そのため、以下のような症状が出ていれば医療機関を受診しましょう。

・患部の赤みが広がっている 
・痛みが出ている 
・黄色っぽい膿ができている

赤ちゃんや子供のひょうそ

赤ちゃんが指しゃぶりをしたり、子どもが指先のかさぶたを剝がすことで細菌感染が起きてひょうそができることがあります。自然に治るケースは少ないため早めに病院に連れていく必要がありますが、痛がる場合は患部を冷やすことで症状を緩和できます。

大人のひょうそ

水仕事をしている方や手荒れが起きやすい方、爪の周辺に小さな傷ができている方はひょうそができやすい傾向があります。ひょうそを放置することで炎症が波及すると治療が複雑化する可能性があるため、早期に医療機関を受診しましょう。

ひょうそが自然に治る期間は?

ひょうそを放置すると感染が周囲に広がり悪化する可能性が高いため、痛みがある場合は放置せず医療機関を受診することが大切です。医療機関で抗菌薬を投与すれば、多くの場合10日程度で腫れや痛みが完全になくなります。

ひょうその治療法

ひょうそができたら放置せず、早めに医療機関を受診することが大切です。ここでは、医療機関での治療法や市販薬での一時的な対応方法について解説します。

医療機関で治療する

ひょうそは細菌感染によって起こるため、皮膚科で抗菌薬を投与してもらう必要があります。膿がたまっている場合は針を刺したり切開したりして膿を出します。また、炎症が指の周辺にまで広がっている場合は点滴が必要になるケースもあります。

すぐ病院に行けないときは一時的に市販薬で対応

ひょうそができた場合はできるだけ早めに皮膚科を受診することが望ましいですが、すぐに病院に行けない場合は一時的に市販の塗り薬で対応することも可能です。

痛みがひどい場合は痛み止めの飲み薬も有効ですが、この場合は細菌が広がっている可能性が高いので休日診療などを利用してすぐに受診することをおすすめします。

ひょうその予防法

ひょうそは一度できると自然に治りにくいため、普段から予防しておくことが大切です。ひょうその効果的な予防法は以下の通りです。 

・乳児の場合はミトンなどを使用して指しゃぶりができない状態にする 
・子どもの指に傷がある状態で砂遊びなどをさせない 
・手が荒れやすい場合はしっかり保湿し、スキンケアを念入りに行う 

以上のように普段から細菌感染が起きないよう意識することで、ひょうそができにくくなります。

ひょうそは放置せず早期に医療機関を受診しよう

ひょうそは自然に治ることは少なく、放置すると炎症が広がり痛みや腫れがどんどん悪化することがあります。市販薬で一時的に症状が改善しても細菌が残っていることがあるため、なるべく早めに医療機関を受診しましょう。