手足などにできた水ぶくれがかゆくてつらい場合、眠れなくなったり無意識に掻きむしってしまうことも多いのではないでしょうか。症状が軽いうちは市販薬が使えることもありますが、改善しない場合はすぐに皮膚科を受診することが大切です。

今回は小さな水ぶくれができる原因や治療法、水ぶくれを発生させないための予防法について解説します。

かゆみを伴う小さな水ぶくれの症状や原因

水ぶくれといっても、体の部位によってさまざまな症状があります。ここでは、かゆみを伴う小さな水くれの症状について解説します。

手のひら・足の裏・手足の指に水ぶくれができる:汗疱(かんぽう)

汗疱(かんぽう)は異汗性湿疹とも呼ばれ、手のひらや足の裏、手足の指に小さな水ぶくれができる病気です。かゆみがなく2〜3週間で自然治癒することもあれば、赤みやかゆみ、ガサガサを伴うこともあり進行には個人差があります。

汗疱ができる原因ははっきり分かっていませんが、何らかの原因で汗を出す汗管が詰まり、たまった汗によってアレルギー反応が起こるためだといわれています。

水ぶくれやかさぶたが全身に広がる:伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)

伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)とは、虫刺されや湿疹などで皮膚を掻き壊した部位に殺菌が感染することで起こる病気です。皮膚を掻きむしった手を介し、水ぶくれやただれが飛び火のように全身に広がる様子から「とびひ」とも呼ばれています。

伝染性膿痂疹には以下の2種類があります。

・水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん):赤みやかゆみを伴う水ぶくれができ、それが破れてただれが発生します。7歳未満の乳幼児によくみられ、保育園や幼稚園で集団発生することが多いのが特徴です。 
・痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん):皮膚に膿のたまった小さな水ぶくれができ、破れてただれた後に厚いかさぶたができます。季節や年齢に関係なくかかるため、子供だけでなく大人にも起こります。

伝染性膿痂疹はその名のとおり人から人に感染するため、治癒するまでは水泳や水遊びを避け、タオルや衣類の教養を避ける必要があります。

膿がたまった小さな水ぶくれ:掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)とは、手のひらや足の裏に膿を含んだ小さな水ぶくれが多発する病気です。かゆみや痛みを伴うことが多く、良くなったり悪くなったりを繰り返すのが特徴です。

膿の中に細菌は見つからず、人に感染することはありません。掌蹠膿疱症の原因は分かっていませんが、喫煙者に発症することが多いのが特徴です。

全身にかゆみを伴う水ぶくれ:水痘(すいとう)

水痘(すいとう)は10歳以下の子供によく見られる感染症で、「水ぼうそう」として広く知られています。水痘になると全身の皮膚に強いかゆみを伴う水ぶくれができ、発熱します。

「水痘・帯状疱疹ウイルス」というウイルスが原因で発症しますが、感染力が非常に強いため飛沫感染や空気感染、接触感染によって一気に広がります。

なお、大人が水痘に感染すると子供より重症化してしまうことがあるため注意が必要です。

首や腕・顔にかゆみがある小さな水ぶくれ:水晶様汗疹

水晶様汗疹とは高熱や発熱などによって大量に汗をかいた時に、汗が出る汗管で汗がたまってしまうことで発症するあせもです。見た目は1〜3mmの小さな水ぶくれでかゆみや痛みはなく、数日で自然治癒します。

足の甲・足首・太ももに水ぶくれ:接触性皮膚炎(かぶれ)

接触性皮膚炎は「かぶれ」とも呼ばれ、足の甲や足首、太ももに水ぶくれや腫れ、赤み、かゆみなどさまざまな炎症が起こる状態です。接触性皮膚炎には以下の2種類があります。

・アレルギー性接触皮膚炎:皮膚に何らかの物質(植物、ゴム、抗菌薬、金属、保存剤など)が触れ、免疫系が反応を起こすことで炎症を起こすものです。

原因物質が触れた部分にかゆみや赤み、ただれ、水ぶくれなどの症状が現れます。

・刺激性皮膚炎:さまざまな刺激物(酸、アルカリ、植物、尿、唾液、強力な石鹸んなど)によって皮膚が直接損傷されることによって炎症が起こります。多くの場合、かゆみより痛みがみられるのが特徴です。

かゆみを伴う小さな水ぶくれができた際の治療法

ここでは、かゆみを伴う小さな水ぶくれができた歳の治療法について解説します。

症状が軽ければ市販薬も使える

水ぶくれにかゆみがあるものの、症状が軽ければ市販薬も使えます。ただ、1週間程度市販薬を使用しても症状が改善しなかったり、悪化してしまった場合はすぐに皮膚科を受診しましょう。

皮膚科を受診する

以下のように水ぶくれの症状が重い場合は、すぐに皮膚科を受診してください。

・水ぶくれが数日間治らない
・日常生活に支障がでるほどかゆみがひどい
・呼吸困難や意識障害がみられる
・体の一部だけでなく全身に水ぶくれが広がっている
・やけどが原因で水ぶくれが形成された

夜間や休日の場合は救急病院や往診を利用しましょう。

水ぶくれを発生させない予防法

水ぶくれを発生させないためには、まずは原因と考えられる物質と接触しないことが重要です。水ぶくれを掻いてしまうと悪化してかゆみが広がるだけでなく、治りが悪くなったり傷口から菌が入り込む恐れがあるので注意しましょう。

突然できる小さな水ぶくれは早めのケアを

突然できる小さな水ぶくれの原因はさまざまですが、誤った自己判断をすると症状が悪化することがあるので注意が必要です。そのため、以下のような場合は早めに皮膚科を受診することが大切です。

・原因がはっきりしない
・市販薬を使っても症状が改善しない
・繰り返し再発する

また、水ぶくれが気になって潰してしまうと炎症が広がりやすいので、かゆみや痛みがあっても触らないようにしましょう。