一箇所だけでなく、複数の箇所に及ぶこともある円形脱毛症。大人だけでなく、子供にも発症することがあり、見た目の悪さが大きな悩みに繋がりやすい病気です。実は、円形脱毛症は治療をすれば治ることが多く、治療法にはさまざまな種類があります。そこで本記事では、円形脱毛の治療法方法や治療期間、治療費などについて解説します。

円形脱毛症に治療は必要?

ある日突然、髪の毛や体毛が円形に抜け落ちる円形脱毛症は、男女問わず、大人にも子供にも起こりうる病気です。円形脱毛症は、円形や楕円形だけでなく、さらに大きな範囲に脱毛が及ぶことがあります。また、一箇所とは限らず複数の箇所で起こると広い範囲で毛が薄くなり、髪の毛だけでなく、全身に症状が現れることもよくあります。

円形脱毛症の原因は未だはっきりとしていませんが、「自己免疫疾患」ではないかと言われ ています。本来であれば、免疫は私たちの体を守ってくれるものです。しかし、免疫異常に よって毛根が異物だと勘違いされると、リンパ球が毛包を攻撃するようになり、ある一部分 の毛がごっそり抜けてしまうのです。

円形脱毛症は、原因がはっきりしていないために、治療法も確立されていません。円形脱毛症の治療は、症状が出てからの期間と脱毛している範囲に応じて行われます。これまでたくさんの治療法が試されてきており、現在では比較的有効だと言われる治療法を主に、その人に合わせた方法で行われています。

円形脱毛症の治療法の種類

円形脱毛症の治療法には、さまざまな種類があります。ここでは、よく行われている治療法についてご紹介します。

保険治療:ステロイド局所注射

脱毛している部分に、数カ所に分けて少しずつステロイドを注射する方法です。頻度は、1ヶ月に2〜3回程度という場合が多く、1ヶ月以上続けることで発毛・育毛効果が現れることが多いです。
日本皮膚科学会でも有効性が高い治療法であると評価されており、多くの人が行っているメジャーな方法です。保険適用の対象になるため、1回あたりの治療費は数百円程度です。

保険治療:内服薬

円形脱毛症の内服薬には、「ステロイド内服薬」や「抗アレルギー内服薬」などが使われます。ステロイド内服薬は、発毛や育毛の効果が高いため、急速に円形脱毛症が進行していたり、 脱毛部分が広範囲に及ぶ人に使われますが副作用が強い治療なので適切な量と期間の判断が 重要になります。

「セファランチン」と「グリチロン」という漢方が処方されることもあります。免疫機能の増強や血流を促すものですが、副作用がほとんどなく、安心して飲み続けられることがメリットです。ほとんどの場合で保険が適用される治療方法です。

保険治療:外用薬

円形脱毛症の外用薬には、主にステロイド外用、フロジン液が使われます。 フロジン液には頭皮の血行を促進する作用があり、1日に2〜3回、毎日塗ります。円形脱毛 症の外用薬は保険適用となります。

保険治療:冷却治療

この方法では、脱毛した部分にドライアイスや液体窒素などをあてて、発毛を促す方法です。
皮膚や細胞に刺激を与えることで、毛包に悪さをする免疫細胞の働きを抑える目的で行われます。頻度は1週間から2週間に1度で、副作用がほとんどなく、簡単に行うことができる治療法です。
保険適用外ですが、それほど高額ではなく、よく他の治療を組み合わせて行われます。

保険治療:紫外線療法

脱毛部分に紫外線をあて、免疫反応を抑える目的で行われる治療法です。週に1回から2回程 度の頻度で行われ、保険適用の対象となります。

保険治療:点滴静注ステロイドパルス療法

短期間に点滴で大量にステロイドを投与する治療法で、早期の重症患者に特に効果的です。ただし、頭痛、不眠、倦怠感、体重増加など副作用が強く出やすいため、入院が必要となります。
ステロイドパルスが終わると、ステロイド内服に変え、徐々に薬量を減らしていきます。
糖尿病の人は悪化しやすく、子供には成長障害が起こることがあるため、行われません。

自費診療:局所免疫療法

局所免疫療法も、日本皮膚科学会推奨の効果的な治療法です。この方法では、SADBE、DPCPなどのかぶれを起こす特殊な薬品を脱毛している部分に塗ってわざと皮膚炎を起こし、免疫によって毛根が破壊されることを食い止めるものです。
塗る頻度は、1週間から2週間に1回程度。比較的高い発毛効果が認められており、子供の治療に用いられる場合もあります。
ただ、SADBE、DPCPは医薬品ではないため健康保険が適用されず、自費診療になるため、1回あたりの治療費は、診察代の他に治療費としておよそ千円〜かかります。

子供には適さない治療もあるので注意

ステロイド局注やステロイドパルスは、子供の体に成長障害を起こす危険性が指摘されているため、基本的に行われません。子供の治療には、局所免疫療法、ステロイド外用・内服療法、冷却治療などが行われます。

円形脱毛症の治療法は病院を受診

円形脱毛症を効果的に治療したいなら、病院で診察を受けることが有効です。

円形脱毛症は皮膚科を受診

円形脱毛症になった場合は、皮膚科を受診しましょう。
ただ、すべての皮膚科が円形脱毛症に対応してくれるかといえばそうとは限らず、病院によって行っている治療内容も変わります。
最近では、発毛や薄毛治療に特化したクリニックでも円形脱毛症を治療することができることがあります。

円形脱毛症の治療期間

円形脱毛症は、狭い範囲であれば、きちんと治療をすることで1年以内に治る人がほとんどです。しかし、範囲が広かったり、複数の箇所で脱毛をしているなら、それ以上の期間がかかることを覚悟したほうがいいかもしれません。
円形脱毛症は、早期に治療することが大切です。範囲が広くなればなるほど回復が遅くなるので、気づいた時には早めに病院を受診しましょう。

円形脱毛症の治療費について

円形脱毛症の治療法には、保険が適用されるものとそうでないものがあります。
保険が適用されるものでは、1回の治療につき数百円程度で済むことがありますが、自費診療の場合は、1回の治療で数千円以上かかることもあります。
費用が心配な場合は、正直に担当の医師にそのことを伝えることが大切です。費用を工面できる範囲で最大限に効果のある治療方法を提案してもらいましょう。

まとめ:円形脱毛症は治療で治る病気

円形脱毛症は、原因こそわかっていないものの、さまざまな治療法があり有効な方法もたくさんあります。
自然に治ることがなく、自己判断で治療することもできない病気のため、症状が出はじめたら早い段階で病院を受診しましょう。
円形脱毛症は進行速度が早いことがあるため、放置しておくと回復に時間がかかったり、治療が難しくなったりすることがあります。早期発見、早期受診が、早い回復に繋がります。