異業種への転職を実現しているミドル世代で最も多い年代は40代前半で、転職先は「IT・インターネット」が最多――。求人情報サイト「ミドル転職」を利用している転職コンサルタント164人を対象に、エン・ジャパンが実施した「ミドル世代の異業種転職調査」から明らかになった。

  転職先業種2位はメーカー(47%)、3位コンサルティング(36%)となった。IT系は「家族が安定企業を希望することが多い」という理由から、コロナ禍の影響を比較的受けにくい業界を志望するケースが見受けられた。また、「成長企業が多く、業種を問わず経験者を受け入れる素地がある」といった意見も挙がった。

 ミドル世代の異業種転職者が選んだ職種で最も多かったのは、営業・マーケティング系(52%)で半数以上を占めた。次いで、経営・経営企画・事業企画系(48%)、管理部門系(43%)の順。営業・マーケティングは「ポジションが比較的多く資格や経験でカバーできる職種」「営業を経験している人は対人スキルが高く重宝される傾向にある」といった理由が挙げられた。

 70%のコンサルタントが、異業種への転職を希望するミドル世代が増加していると回答。 担当したミドル世代の人材が異業種へ転職したことがあると答えた割合も47%にのぼった。異業種転職者の年代は40代前半(78%)が最も多く、30代後半(71%)、40代後半(60%)と続いた。

●転職前の業種、トップはメーカー

 転職前の業種はメーカーが64%と突出。メーカーは早期退職制度を導入する企業が増えたほか、「中小企業で働く40代前半以下は将来を考えてIT業界を希望する人が増えていると感じる」といった声が挙がった。また、「もともと『そこそこ安泰だが若いうちは薄給』と我慢してきた世代が、管理職前後のタイミングでコロナ禍の影響を受け、社内でのキャリアアップ・給与アップの梯子(はしご)を外されたと感じている」といった切実な理由も寄せられた。

 採用企業がミドル世代の異業種転職者に期待するスキルトップ3は、経験職種での専門知識・専門スキル(70%)、マネジメント力(42%)、新しい環境でも主体的に動ける行動力(39%)だった。

 調査から、コロナ禍で収入増が見込めなくなった業界から異業種へ転職するケースが増加傾向にあることがうかがえた。一方で、未経験での異業種転職は年収が一時的に下がったり、企業が求めるスキルが足りず転職できなかったりするリスクも推測される

 調査は、求人サイト「ミドルの転職」を利用する転職コンサルタントを対象にインターネットで実施。期間は7月8〜16日。