厚生労働省が実施した「平成29年上半期雇用動向調査結果の概況」によると、日本企業の平均離職率は8.5%と発表されている。しかし、公益財団法人介護労働安定センターが実施した「平成29年度 介護労働実態調査」をみると介護職の離職率は16.2%と、日本企業の平均離職率と比べて2倍近い数値となっている。

 介護職の人材派遣事業を運営するコーディアリティケア(ナイチンゲールグループ)が現役介護職員1020名を対象に実施したインターネット調査によると、回答者のうち現職に不満を持っている割合は8割を超え、6割以上が給与の引き上げを求めていることが分かった。

 はじめに、「現職への不満はありますか?」の質問には、82.8%が「はい」と回答。具体的な不満点を聞いたところ、「正当に評価されていない」(45.7%)という回答が最も多く、ついで「人員不足」(43.3%)、「休みが取れない」(25.2%)、「経験を生かして仕事ができない」(24.2%)、「施設長と馬が合わない(20.4%)が続いた。

 次に、「職員がより働きやすくなるために施設が取り組むべきと思うことは何だと思いますか?(複数回答可)」の質問には、「給与の引き上げ」が67.1%と最多だった。ついで、「休日の取りやすさ」(52.9%)、「労働時間の短縮」(36.1%)と、労働環境の改善を求める声が続いた。

 また、転職経験を尋ねたところ80.6%は転職経験があった。その理由は「昇給・昇格が見込めない」(35.4%)が最も多く、ついで「施設の雰囲気が苦手だった」(31.1%)、「自分が望む仕事に就けない」(27.6%)、「人手不足に対して何も改善されなかった」24.6%)が挙げられた。

 転職したきっかけも「給与が低かった」(54.7%)が最も多く、介護職員は給与面に大きな不満を持っていることが分かる。ほかにも、「真面目に仕事をしているのに、職場の雰囲気を悪くする上司がいたため」(東京都/50代/女性)、「サービス残業が多かった……」(埼玉県/50代/女性)などの理由が寄せられた。

 実際に現役介護職員が転職する際に重視しているポイントを質問したところ、やはり「給与(52.1%)」と回答した割合が最多だった。ついで、「職員の方々の人柄や雰囲気」(38.1%)、「価値観が合うか」(36.0%)、「面接時の雰囲気や採用担当者の人柄」(26.5%)、「希望休の取りやすさ(年間休日数)」(25.4%)と続いた。