新型コロナウイルスを巡り、東京や大阪などを除く多くの県で緊急事態宣言の解除が見込まれている。一方、外出自粛がまだ強く要請されている大都市圏では、早くも人通りが戻ってくるケースもあるなど「自粛疲れ・ゆるみ」の発生も懸念されている。

●「緊急事態宣言の直後」は半減したが……

 そこで普段の平日は通勤客、休日は若い観光客でにぎわっている東京・原宿の実際の通行量を分析したところ、ゴールデンウイーク(GW)後、特に通勤とみられる人出が反転して戻りかけている現状が明らかになった。

 今回はAI(人工知能)関連ベンチャーのIntelligence Design(東京・渋谷)が、東京の原宿/明治神宮前エリアにおける人の通行量を調査した。同社の通行量調査サービス「IDEA counter」を使用し、明治通り沿いのあるビルに設置したカメラの撮影データを元に、AIの画像認識技術を用いることで通行者数をカウントした。ちなみに、通行人の顔画像などは匿名化することで保存していない。

 緊急事態宣言が全国に拡大したタイミングに当たる4月13日の週の平日における平均通行者数を100%として、その後の「平日」における通行者数の推移を算出した。

 まず4月20日週は前週の49%まで半減しており、外出自粛の効果は当初、かなり発揮されていたと言える。

●GWを境に通勤客が急増か

 また、先のグラフには表示されていないが、休日に当たるGWの人出は2000〜3000人台となり、4月13日週並み(100%前後)の推移を示した。普段の休日では買い物客などでごった返すエリアであることを考えると、連休中の人出には一定の抑制があったと言えそうだ。

 ただ、Intelligence Designの担当者が注目するのは、GW以降の平日における人出の“反転現象”だ。引き続き緊急事態宣言下にあるにも関わらず4月13日週に比べて5月4日週で42%増、11日週も40%増という結果になった。

 しかも、同社の担当者によるとこうした平日で通行人数がピークに達するのは午前8〜10時と、通勤時間帯に当たる。GWを経て、感染者数の落ち着きや自粛ムードの薄れなどから、特に付近の働き手の間で自宅勤務体制が解かれつつある可能性もある。

 日常の生活や経済活動を取り戻すため、出口が模索されている全国の緊急事態宣言の解除。ただ、特に大都市圏における早すぎる“気のゆるみ”が、コロナ拡大の第2波につながる点も懸念されている。