新型コロナウイルス感染拡大のため2021年に延期された東京五輪・パラリンピック。東京商工リサーチが約1万社超の企業に、「今回の五輪の望ましい開催の形」について調査したところ、「予定通り開催」はわずか2割にとどまった。逆に「中止」「延期」を合わせると半数超に上る結果になった。

●「中止」は27%に

 インバウンドをはじめとした経済効果が期待されていた東京五輪。しかし、終わりの見えないコロナ禍で、期待していた訪日・国内客などの需要増は見こみにくくなっている。恩恵を受けるはずだった企業側も、開催には否定的な見方が強まっているようだ。

 調査は東京商工リサーチが7月28日〜8月11日、約1万2800社の企業にネット上で実施、速報値として集計した。

 まず「東京五輪・パラリンピックの開催で望ましい形はどれか」と聞いたところ、最多の回答となったのは「中止」で、全企業の27.8%に上った。次いで「開催延期」が25.8%。「予定通り開催」は22.5%にとどまった。

●中止・延期などで8割超の企業に「悪影響」

 次に「五輪・パラリンピックが中止や無観客実施、延期の場合の自社への影響」を聞いたところ、85.2%の企業が「悪い影響が多い」と答えた。

 さらに想定されるその影響の内容を聞いた(複数回答可)ところ、「取引先への影響懸念」が約7割に上った。東京商工リサーチは「感染拡大のリスクと業務への影響という2つの問題で、企業側は板挟みになっている」と指摘する。