ITコンサルティングなどを手掛けるK.S.ロジャース(神戸市)は、フリーランスと正社員を組み合わせた新たな雇用制度「ジェネシス(フリーランス型社員)」を導入した。

 同制度では、社員のメリットである固定報酬、雇用保険、福利厚生などの安定性を確保しながら、フリーランスのメリットでもある高額な報酬の獲得を実現できるよう、月の半分はフリーランスとして他社でも業務できるようにする。

 対象者は、「期間の定めのない労働契約を締結している労働者であること」「所定労働時間が、他の正社員の所定労働時間に比べ短いこと」を満たす社員。週の労働時間は20時間以上30時間未満(所定労働時間20時間+みなし残業10時間分)とする。法律上の定義は「短時間正社員」となる。

 同社は創業時からコアタイムなしのフルフレックス、フルリモートワーク、社員の副業を認めるなどエンジニアが働きやすい環境を構築することによって優秀な人材の獲得に注力してきた。同社の民輪一博社長はその狙いについて「地方でエンジニアが活躍できる機会をつくりたかったから」だと話す。

 「エンジニアはスキルアップにつながる仕事が多い東京に集中しがちで、ここが当社のような地方企業にとっての経営課題になっています。(東京に比べて)関西でベンチャーを経営するとなると人材の採用は難しい面もある。制度を作る際にはエンジニアが働きやすい方向に思い切って振り切る必要がありました」

 新たな制度である「ジェネシス(フリーランス型社員)」を作った狙いも説明してくれた。

 「フリーランスとして当社にコミットしてくれている人に、より積極的なアクションをとってほしいという思いからジェネシスという雇用形態を作りました。正社員とフリーランスなど形態の差によって無意識に距離を作ってしまいがちな部分もあり、その障壁をなくそうという狙いがあります。会社のミッションとしても『CTO(最高技術責任者)人材を輩出する』ことを掲げていて、より会社にコミットすることによって経験を積み、他社でもCTOをやれるような実力をつけてほしいと考えています」(今野大一)